最長766m!渋谷駅乗り換え距離の辛い現実 データで見えた首都圏「駅改良」の影響

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2014年春の渋谷駅西口。現在はバス乗り場周辺で工事が進み、風景が変わっている(記者撮影)

2013年春に東急東横線が地下化されて以来「迷路のようになった」ともいわれる渋谷駅。昔のほうが乗り換えが楽だったのに……と思う人もいるに違いないが、はたして移動距離がどの程度変わったのか、考えたことはあるだろうか。

国土交通省は今年3月末、2015年度に調査を実施した「第12回大都市交通センサス」の調査報告書を発表した。首都圏・中京圏・近畿圏の公共交通の利用実態を把握する目的で5年おきに行っているこの調査では、乗り換えの際の距離などに関する調査も実施しており、ここ数年で構造が変化した渋谷駅などの乗り換え利便性の変化についても触れている。

渋谷駅の最長乗り換えは766メートル!

では、実際に乗り換えの際の移動距離や所要時間はどの程度変わったのだろうか。

今回の集計データによると、渋谷駅の乗り換えで最も水平移動距離が長いのはJR埼京線と東急東横線上りホームとの間で、766.5メートル。2番目に長いのが、京王井の頭線の降車ホームから東横線下りホームへの乗り換えで579.3メートルだ。さらにJR山手線と東横線の乗り換えが最長451.4メートル、山手線と東急田園都市線が最長335.9メートル……などと続き、異なる路線同士の乗り換えで最も短いのが、東京メトロ半蔵門線から東横線上りホームへの123.4メートルだ。

埼京線—東横線、井の頭線—東横線の2経路は、「遠い」というイメージのあるJR東京駅での京葉線への乗り換え(東海道本線-京葉線・565.2メートル)や、駅自体が別々の西武新宿駅-東京メトロ丸ノ内線新宿駅(510.2メートル)よりも長い。さらにいえば、東横線の代官山—中目黒間の距離は約0.7キロメートル。埼京線と東横線を乗り換える際の水平移動距離は、単純にいえばこれに匹敵する長さということになる。

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