学生は「働き方改革」に対して、どんなイメージを抱いているのでしょうか?「『働き方改革』が実行された結果、どのようなことが起こると思うか」というアンケートで、最も多かったのは、「残業時間が減る/無くなる」46.2%で、半数近い学生が、働き方改革は長時間労働の是正を目指していることを理解しています。
次に「ワークライフバランスが整う」30.7%、「女性管理職が増える」18.5%と続きます。この2つの項目と、「女性の就業率が上がる」を男女別で比較すると、女子の割合が高く、長く働き続けたいという、昨今の女子学生の思いが数字となって表れています。
「正規非正規の格差」については、「非正規雇用が減る(派遣社員や契約社員など)」が8.0%、「同一労働同一賃金になる」が3.3%と、低い数値にとどまっています。「単線型の日本のキャリアパス」を変えていくことについては、「転職する人が増える」9.3%や、「副業を行う人が増える」6.6%、「テレワークで働く人が増える」5.7%と、こちらも少数派で、まだ明確なイメージはできていないようです。
「残業を減らしてほしい」が多数
就労経験のない学生の場合、身近に非正規問題や単線型キャリアを考える機会が少ないため、このような結果になるのは致し方ないかもしれません。
一方で、「『働き方改革』では何も起こらないと思う」とする回答も17.7%と、期待を持てない学生も存在しています。
受け止め方に各種ある「働き方改革」ですが、自由記述で、もう少し詳しくみていきましょう。
全815件のコメントを見ていくと、最も期待しているのはやはり「残業時間(もしくは労働時間)の削減」で、全回答の2割強を占めています。その中でも、単純に「残業を無くして(減らして)ほしい」という意見と、「サービス残業を減らしてほしい」という意見がみられました。
今回の調査では、学生が回答した「敬遠するブラック企業のイメージ」(複数回答可)の上位に、「残業代が支払われない(上限がある)」(65.3%)、「休日が取れない(休日が少ない)」(64.8%)、「労働時間が長い(残業が多い)」(61.9%)の3項目が挙がりました。それとあわせると、単に残業をなくせば良いと考えるだけではなく、賃金を支払ってくれれば良い、と考える学生も少なからずいることが分かります。
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