スタバ、ついに「1000店クラブ」入り カフェ店舗数では首位のドトールを猛追

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スターバックスが9月17日に開店予定、1000店目となる「名古屋自由が丘店」の外観

ファストフード同業大手の8月既存店売上高を見ても、モスバーガーの99.4%、マクドナルドの98.1%、ケンタッキーフライドチキンの93.0%などと前年割れが多く、スタバの好調ぶりが目立つ。今期のスタバの営業利益は前期比3割増以上の128億円程度に膨らむ可能性が高いと東洋経済では見ている。

外食で数少ない「1000店クラブ」入りの意義は

ファストフード業界の中でもカフェ業態に限ってみれば、店舗数ではドトールコーヒー(「ドトールコーヒーショップ」「エクセルシオールカフェ」などを含むグループ1372店、8月末時点)が国内最多ながら、売り上げ実績では、スタバがすでに最大手にのし上がった。店舗ブランド別に見ても、1000店大台に達する「スターバックス」が、「ドトールコーヒーショップ」(1100店)に肉薄しており、数年内にスタバの店舗数が逆転する可能性も浮上している。

競争が激しい外食業界において、単一で1000店を超える店舗ブランドは少数だ。マクドナルドの3228店(8月末現在)を筆頭に、モスバーガー、ケンタッキーフライドチキン、すき家、吉野家、CoCo壱番屋、ミスタードーナツ、サーティワンアイスクリーム、ドトールコーヒーショップ、ガストなど、10をわずかに上回るブランドに限られている。その「1000店クラブ」に、スタバが仲間入りすることの意義は大きい。

これらのチェーンのうち、単一ブランドでの売り上げで1000億円を超えるケースはもっと少数。直近の前2013年3月期の売り上げ実績で1165億円に達しているスタバは、ファストフード業界では後発ながら、今回の「1000店クラブ」入りで有力大手チェーンの地位を固めたといえる。

ただ、現状ではカフェチェーン各社が都心部での出店攻勢を強めており、店舗数に飽和感がある。スタバは今後、都心部では小型店、出店余地の残る郊外ではドライブスルーを付設した大型店で出店を加速する。その意味で名古屋に出店する大型店は中京地区へ出店攻勢をかける橋頭堡といえるだろう。1000店に達したスタバは、これまでと同様の成長を続けられるのか。

(撮影:梅谷 秀司)

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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