衆院選、各党代表は「どの駅前」で演説したか 一番多かった駅は都内や大阪ではなかった
では、各党代表が演説に「集結」した駅前はどこだったのだろうか。1人が複数回演説を行った場合をカウントせず、1人(1党)1カ所1回として数えた場合、最多となったのは首都圏のターミナル駅ではなく、東北地方最大の都市・仙台の玄関口である仙台駅前。宮城県内の小選挙区に公認候補を立てなかった社民党を除く7党の代表が少なくとも1回、同駅付近で街頭演説を行っている。2回行ったのは自民の安倍首相で、同じ日に駅周辺を練り歩き、2カ所で演説している。
特に集中していたのが、同駅西口の「AER(アエル)前」。JR仙台駅から徒歩2分の場所に立地する、地上31階・地下3階の複合施設だ。同駅付近で演説を行った7党の代表のうち、東口で演説した日本のこころの中野正志代表以外の6人がこの場所を選んでいた。
どんな場所なのか。仙台市内在住の男性は「駅前のメインアーケードである『名掛丁』の入り口でもあって人通りが多く、建物の前がデッキになっているので上からも見やすい場所」。多くの人にアピールする選挙演説の場所としての条件を満たしているといえそうだ。
東京では池袋が人気スポット
仙台駅前に次いで多かったのは東京の大ターミナルである池袋駅前と、大阪のなんば駅前。池袋は自民・希望・共産・立憲・こころ、なんばは自民・希望・共産・立憲・維新のそれぞれ5党の代表が演説を行った。
東京都心のターミナル駅としては新宿・渋谷・池袋がビッグ3だが、今回の衆院選では、新宿駅付近で演説を行ったのは希望・共産・立憲の3党、渋谷は希望・共産(「センター街入口」を駅前に含めた場合)の2党で、街頭演説の場所としては池袋がほかを圧倒。1人が複数回の演説を行った場合もすべてカウントすると計8回となり、仙台駅と並んで最多だ。
立憲の枝野代表は西口と東口五差路で各1回、希望の小池代表は西口2回、東口1回の計3回、同駅前で演説を行った。小池氏は公示日の第一声、選挙戦最終日の「最後の訴え」がともに同駅西口だった。両党代表は新宿駅前でもそれぞれ同じ回数、街頭演説を行っている。
なんばは、立憲の枝野代表がマルイ前~難波駅前、その他4党の代表が高島屋前。大阪府知事である維新の松井一郎代表はなんば高島屋前で、第一声と最後の訴えを含め計3回の演説を行っている。大阪のターミナル駅としては「ミナミ」の中心であるなんばと「キタ」の中心である大阪(梅田)が代表格だが、梅田は希望の小池代表が訪れておらず4党。場所はいずれもヨドバシカメラ前だった。
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