駅の「自動券売機」、実は凄い進化をしていた 外国人向け「路線図から買える」タイプも普及
この券売機をつくったのは、鉄道信号や券売機などの大手メーカーである日本信号である。
「押し間違いがないように、いままでの券売機は反応を受けるスピードを落としていた。しかし、いまはスマートフォンやタブレットPCなどで使う側も画面を触ることに慣れてきた。そんな中で、処理を早くしようと工夫をした」と、同社営業本部AFC事業部AFC営業部長の渡邉聡さんはいう。実際、操作した感覚はタブレットPCに近い。
新型の券売機は「機械自体の性能も上がり、スペックも向上している」と渡邊さん。それが形になったのが、美しい表示を実現した新型の券売機だ。ただし、技術最優先というわけではない。渡邊さんは「サービス向上を考えてこの券売機の形にした」と話す。「開発する側の考えと(実際につくられた)券売機が、利用者の考え方に沿ったものになるように」というのが、券売機のつくり手たちの願いなのだ。
「他の鉄道でも使ってほしい」
この券売機は展示会などでも紹介されており、その使いやすさで「いままでの券売機とは違う」との評判が寄せられるという。渡邉さんは「高齢化によってわかりやすい案内をしなければならなくなった。次世代券売機とは別に、機能をしぼった券売機も必要。世の中の背景を見つつ、これからの券売機をつくります」と意気込む。
東京都交通局の大塚さんは、この券売機について「他社でも使ってほしい」という。「どこの鉄道会社でも使い勝手が一緒というのが理想だから」だ。
券売機にはさまざまなニーズがあるが、交通系ICカードへのチャージ専用機があるように、ハイスペックであるだけではなくシンプルな券売機も必要だ。そういったニーズを考えつつ、鉄道事業者もメーカーも使いやすい券売機を提供してほしい。
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