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13年の議論で生まれた「驚異の図書館」の裏側 デンマークの人々の「共創」の技法

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防音室での会話を楽しむ、赤ちゃん連れの「ママ友」たち(写真:未来教育会議)

DOKK1完成までに要した年月は実に17年。そのうち13年は、市民をはじめとするさまざまなステークホルダーとの対話と合意形成に費やされたという。

新生児の誕生を知らせる鐘(写真:未来教育会議)

ロルフ館長と図書館のメンバーは、「現代に合った図書館の存在意義とは?」という、誰もが共有できるひとつの問いを掲げ、さまざまな人々を巻き込み、話し合いをした。「どんな図書館にしたらよいのか」というビジョンづくりと、それを実現するための具体的なアイデアのプロトタイピングを繰り返したのだ。

問いを立て、産官学民の枠を超えてさまざまな人々を巻き込み、ビジョンを共有して、アクションを起こしていく。そんな産官学民共創のもう一つの例として、同じデンマークから、北ユトランド地域/オールボー市の取り組みを紹介したい。

造船の街から新エネルギーの街へ、街ぐるみでの挑戦

デンマーク、北ユトランド地域。オールボー市を行政府所在地とするこの地域は、かつて造船業で栄えたが、第2次世界大戦後は産業構造の変化によって衰退の一途をたどっていた。時代に応じたイノベーションを創出できる地域に転換するべく、地域ぐるみの取り組みが続けられている。

NOVIの外観(写真:未来教育会議)

具体的には気候変動という領域に着目。「持続可能なエネルギーの創出」を軸に、地域全体の価値観共有・産業育成を行っている。

1992年から「Aalborg Climate plans」という研究活動をスタートさせ、2008年から2015年にかけて、「Aalborg Sustainability Strategy」「Alborg Climate Strategy」という戦略を策定。地域全体としてのビジョンを示しながら、「地域における熱利用(冷暖房)システム」や「風力発電とそのネットワーク化」という重点分野の研究やビジネス育成を進めている。

こうした取り組みが欧州では評価され、2016年2月に発表されたEU全体の地域冷暖房に関する新戦略(EU Strategy on Heating and Cooling)は、「デンマークに学べ」という考え方で、オールボーの研究成果を基に策定されることとなった。

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