アイスデザート夏の陣、スタバが制する 日本独自の「フラペチーノ」投入、SNSも後押し

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レギュラーメニューである「コーヒー フラペチーノ」はトールサイズで420円程度。かつては期間限定のフラペチーノでも同サイズで480円程度が多かった。しかし、最近のデザート路線の中で投入された「ストロベリー チーズケーキ フラペチーノ」や「チョコレート ブラウニー 抹茶 クリーム フラペチーノ」は、それぞれ590円、540円からと、スタバの商品群の中ではかなり高単価の設定となっている。

上半期の営業利益はスタバがマクドナルド抜く?

スタバはフラペチーノの利益率や、売り上げに占める比率を一切明かしていない。ただ、この2013年4~6月期は、「コーヒー ティラミス フラペチーノ」や「ストロベリー チーズケーキ フラペチーノ」といった商品の販売が好調だったことも背景に客数が増加。4~6月期の既存店売上高は前年同期比109.6%と2ケタ近い伸びをたたき出し、業績見通しの上方修正を行ったほどだ。

会社側が8月上旬に修正した、今上半期(2013年4~9月)の営業利益見通しは77億円(前期比34.3%増、期初計画比14億円上乗せ)。決算期が違うので単純な比較はできないものの、ファストフード業界の王者、マクドナルドの今上半期(13年1~6月期)実績の営業利益70億円をついに上回りそうなところまできた。

スタバでは7~8月もフラペチーノの販売が好調なことから、今上半期の営業利益は、この会社側の修正見通し77億円から、さらに上振れする可能性もある。

今夏はフラペチーノを前面に立てて、“アイスデザート夏の陣”を制したスタバ。ある外食企業の社員は、「スタバに学ぶことはたくさんある」とため息をつく。

ファストフード業界で全般的に既存店の不振が続く中、まずは今年度下半期の新商品戦略で優位に立つことができるのはどこなのか。戦いはまだこれからだ。

松浦 大 東洋経済 記者

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まつうら ひろし / Hiroshi Matsuura

明治大学、同大学院を経て、2009年に入社。記者としてはいろいろ担当して、今はソフトウェアやサイバーセキュリティなどを担当(多分)。編集は『業界地図』がメイン。妻と娘、息子、オウムと暮らす。2020年に育休を約8カ月取った。

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