フジテレビ、新社長が語る視聴率低迷の要因

73歳、出戻り社長は混迷するフジを救えるか

――テレビ局は過度にネットで批判されることも多い。本来のテレビの面白さをそがれるところもあるのでは。

悪口を書かれるとか、足を引っ張られるとか、そうした部分も確かにあるが、プラスの面もある。TBSの逃げ恥の「恋ダンス」はテレビだけでなくネットでも見られたので、歌と振り付けが大人から子どもにまで広がった。これは昔はできなかったこと。ネットのプラスの使い方をもっと広げていけば、ブームを作ることもできる。

――テレビは視聴者が高齢化しており、若い層をターゲットにすると視聴率が取れないという構造的な課題がある。

番組企画をするときにターゲットの問題は必ず出てくる。フジテレビが強かった時代は、若い女性を核として高視聴率を取っていたし、話題も作った。今は人口構成自体が変わり、高齢化している。若者に特化して企画を作るのは得策ではないと思う。

企画や時間帯、曜日、ジャンルによってターゲットは考えたほうがいい。報道・情報番組とバラエティとドラマでも違う。私はあまりターゲットを前提にして番組企画、編成を決めてしまうのは賛成しませんね。臨機応変にやったほうがいい。

局の「一体感」をどう復活させる?

――今後は若者に強いフジテレビというイメージが変わる可能性もある?

可能性はある。もちろんスポンサーのニーズもあるので、どういうターゲットに訴えたくてCMを使うのか、ということも聞きながら番組企画や編成も作っていきたい。

宮内社長は、若者に強いというフジテレビのイメージすら変わる可能性があると指摘する。今後数年の大変革を視野に入れているようだ(撮影:風間仁一郎)

――そうした部分には宮内社長もかかわっていく考えか。

広告代理店だけでなく、クライアントにもこれから幅広く聞いていく。社長対社長で酒を飲むだけじゃなくて、商品開発や広告宣伝、企業広報とか、その辺の情報も聞きながら番組企画とかイベント企画を考えていくべきだ。視野を広げて仕事を進めていかないといけない。

――会社の「一体感」をどのように復活させるのか。

岡山放送などの地方局では、観光名所の桜や紅葉が見頃だ、といった四季折々の話題がある。それを全国情報として出してもらいたいと考えるが、フジテレビに頼んでも返事がなく、コミュニケーションできないことも多かった。

どうすれば情報を出せるかなど、地方局としっかりコミュニケーションする必要がある。そのうえで社内の横串的なコミュニケーションがあれば、「岡山の桃が話題らしいぞ」とか、編成や営業会議で話題に出るかもしれない。地方の話題が取り上げられれば、系列局の一体感も出てくる。

また営業の場合、クライアントの要望が難しいものだったとしても、しっかりと検討して「こういうやり方があるので、再構築してみてはどうか」などとコミュニケーションする必要がある。

会社の全体会議でも話をしたが、こうした習慣を続けると、系列局やクライアントとのフジテレビの関係も親密になるし、社内の横のコミュニケーションもよくなっていく。一体感はそういう積み重ねじゃないかな。

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