「ヒカキンが目標」痛いユーチューバーの末路 「自分という商品の売り方」を知らなすぎる
「個人の強み」は、「才能」「技術」「知識」の3つの要素のかけ算から成り立っている。
「才能」は、誰もが持つ先天的な資質である。一方で「技術」と「知識」は、仕事で後天的に身に付けることができる。ヒカキンはヒューマンビートボックスや動画作りに夢中になり、ひたすら磨き続ける一方で、会社員としてもユーチューバーに必要な「技術」や「知識」を身に付けた。
ユキオはどうだったか。「オレは副業で稼ぐ」と会社の仕事では手を抜き、何かを学ぶことはなかった。「技術」や「知識」は、仕事の中でこそ身に付くものだ。「個人の強み」を高めないかぎり、ユーチューバーのような超競争市場で勝てるわけがない。
参考になる、久保田弁護士の事例
では、あなたも稼げるユーチューバーになれるだろうか? 答えはイエスだ。あなたがユーチューバーの仕事に夢中なのであれば、今は「個人の強み」を持たなくても、「面白くて仕方がない」と、今の仕事から「技術」や「知識」を身に付けてあなただけの強みに育て上げることで、きっとユーチューバーになれるだろう。ポイントは「個人の強み」を生かしたうえで、視聴者側のニーズに特化することだ。
人気の弁護士ユーチューバーの久保田康介氏のやり方は参考になる。ITの知識も生かしながら、あらゆる事件に弁護士ならではのコメントを付けるという手法だ。弁護士とITという自分の強みを生かし、相乗効果で圧倒的な差別化をしている好例だろう。ちなみに彼はVALU騒動でのヒカルの対応についても動画でコメントしている。
久保田氏もユーチューバーで食っているわけではない。弁護士としての専門の仕事を持っている。ユキオが痛々しく見えるのは、「オレは副業で稼ぐ」と日々の本業をおろそかにしているからだ。「個人の強み」がないところで副業にいくら励んでも、「あなたという商品」へのニーズはない。
「あなたという商品」をどのようにつくればいいのか? 役立つのがマーケティング戦略の考え方だ。マーケティング戦略とは「商品の価値を高める方法」を体系化したものだ。つまりマーケティング戦略の考え方を使えば、「あなたという商品」の価値を高めることができる。あなたに商品力さえあれば、ユーチューバーになれなくても、別の分野で必ず成功できるはずだ。こうした考え方は新刊『「あなた」という商品を高く売る方法』でも説明しているが、マーケティング戦略の専門家として、ぜひみなさんにもマーケティングの理論や戦略を学んでいただきたいと思う。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら