「時短食材キット」、急成長ビジネスの舞台裏 管理栄養士の監修からインスタ映えまで

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キットオイシックスの基本セットの場合、メインとサイドの2品の料理を20分で作ることができる。

同社では、キットオイシックスのサービス開始に合わせて、小学生以下の子どもがいる女性100人を対象に、食事と時短に関する意識調査を行った。その結果、最も時短したい家事を「食事」と答えた人の割合が65%と断トツ。さらに実践している時短調理について感じている不満では「野菜が少ない」と回答した人の割合が62%に上った。

「かつて時短調理の解決策は冷凍食品か総菜、外食以外の選択肢はなかった。ただ、それだけでは自分で作っている感じがないので罪悪感を持っていた方もいたと思う」(菅執行役員)。

2人前980円~という設定

こうした問題の解消を目指してスタートしたキットオイシックス。当初は4メニューを週替わりで展開していたが、現在は管理栄養士が監修する「デイリー」、幼い子どもがいる世帯向けの「キッズ」、有名シェフや料理研究家監修の「シェフ」など、さまざまなカテゴリーに分類したうえで、15~20種類を週替わりで提供している。料金は2人前980円~という設定だ。

定番商品である「ジューシーそぼろと野菜のビビンバ」(写真:オイシックスドット大地)

昨年夏からは子どもと自由研究ができるキットオイシックスを販売した。マヨネーズを手作りしたり、うどんを小麦粉から作るなど、さまざまな体験を盛り込んだうえ、子どもが記入する研究シートも同封した。売れ行き好調だったことを受け、今夏も販売に踏み切った。

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