「時短食材キット」、急成長ビジネスの舞台裏 管理栄養士の監修からインスタ映えまで

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さらに、今年3~4月には人気インスタグラマーが監修するキットオイシックスを投入した。調理だけではなく、インスタグラムに投稿するうえでの撮影テクニックやスタイリング例まで詳細に解説されている。「単なるミールキットで終わるのではなく、よい食生活をより多くの人に届けるためには、さまざまな仕掛けが必要だと感じている」(菅執行役員)。

セブンもミールキットに参入

競合他社もミールキットの強化を進めている。オイシックスドット大地と同じく、有機野菜宅配を手掛けるらでぃっしゅぼーやは2014年6月からミールキットを提供している。同社の特徴は包丁やまな板をいっさい使用せず10分以内で調理が可能という点。毎週10種類の新商品を投入している。

大手流通企業もミールキットへの参入に踏み切ろうとしている。セブン&アイ・ホールディングスは事務用品通販大手のアスクルと11月から開始する生鮮品の宅配「IYフレッシュ」を通じて、ミールキットを販売する。これは利用者はサイトでレシピを選ぶと、1分程度の動画で作り方を確認でき、夜までに注文すれば、食材セットが翌日には届くというサービス。東京都文京区と新宿区で開始し、2020年までに首都圏に販売対象地域を広げていく予定だ。

女性の社会進出や共働き世帯の増加という社会現象を背景に、時短ニーズは伸びる一方。「料理したい」「野菜を取りたい」という声はますます大きくなっている。時短と質の高さをうまく共存させられるかが、ミールキット定着のポイントとなりそうだ。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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