世界シェア計70%、3Dプリンタが開く未来図 注目の海外企業(2) 3Dシステムズ社、ストラタシス社

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

3Dプリンタの活用が広がると、製造業の販売シェアの構図が変わる可能性もある。大量生産がコストダウンを生み、販売価格が下がり、その結果、市場を大きく占有するメーカーが生まれるという、これまでの産業の形が変わるかもしれない。さまざまな製造業の分野において、多数の小規模メーカーの製品が市場の一角(あるいはかなりの部分)を占める時代が来るかもしれないのだ。

「何がつくれるか」よりも「何が欲しいか」が重要

メーカー、特に日本のメーカーは長い間、「製造可能なものを製造する」というスタンスをとってきた。欧米先進製品へのキャッチアップの過程では、作り方を学んで作っていくというプロセスが当たり前だったためだろう。

しかし、まったく新しい分野、まったく新しい製品の創出が求められている時代においては、「製造困難なものを製造する」メーカーが必要になっている。そこで、製品化のプロセスを確立できるかどうかというハードルは、進化していく3Dプリンタの活用によって低くなるのかもしれない。

そうなると、「製造可能かどうか」「どうやって製造するか」を出発点にするのではなく、自分たちの豊かな生活の実現のためには「何が欲しいか」「何があったらよいか」を出発点にして考えることが、さらに大事になるのではないだろうか。
 

児玉 万里子 財務アナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

こだま まりこ

こだま・まりこ■津田塾大学卒業。1978年三國事務所に入社、債券格付けなどに従事し、2009年独立。現在はフリーの財務アナリストとして財務諸表分析、財務戦略、企業評価、信用リスク管理などのコンサルティング業務、講演などを行う。専修大学非常勤講師

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事