大学4年の「秋就活」で理想の企業に入る方法 採用継続中の会社がこれだけ残っている理由

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前述のように、現在も採用活動を継続・実施している企業で、いちばん多いのが、②の「3月スタートだが採用予定数に達していない企業」です。なぜこのパターンが多いのでしょうか。それは学生が業界や企業のことを知らないからです。

私が主に担当しているIT業界を例に話しましょう。IT業界とひとくくりに言っても、ソフトウエア系やハードウエア系、情報処理系といった細かい分野があり、職種も、プログラマーやSE、プロジェクトマネジャーなどさまざま。これらの中には、理系出身者はもちろんのこと、文系出身者でも活躍できる分野や職種もあります。

また、理系、文系、関係なく育てていこうという意欲のある企業も、少なくありません。ITに興味がなかった学生も含め、素質や可能性に着目して積極的に採用、その後もIT業界でステップアップしていけるキャリアパスが描けるよう、教育してくれるような企業もあります。

学生がそういった業界や企業が存在していることを知っていれば、学生時代の専攻にもとらわれず、自分の志向や適性に応じた業界、企業にチャレンジして、内々定に結び付く可能性も大いに出てきます。

実際に、学生が業界について知ることで自分の適性に気づいた例として、法学部Aさんのケースをご紹介しましょう。彼が法律を学んでいた理由は「法律という社会の仕組みがどのように社会を動かしているのか知りたい」というものでした。IT業界について知るうち、「仕組みを理解してから運用したい」という自分の志向はITにも通じると考えるようになり、最終的にIT系企業に入社を決めました。

スキル次第で次のステップがわかる

IT業界について、あまり知られていないこととして、キャリアの積み方があります。IT業界ではキャリアとスキルが明確につながっています。ここでこの仕事をすれば、このプロジェクトにかかわれる。このスキルを身に付ければ、この仕事ができるなど、まるでパズルのピースを組み立てていくかのように、目指すキャリアに必要なスキルがはっきりと決まっているのです。

このことを知ったBさんは、ごく小規模ですが、面倒見のよいIT企業を選びました。その会社でまず、何を学び、どういうスキルを身に付ければ、次のステップに進めるかというキャリアパスが提示されたことで、IT業界における自分の進み方が明確になり、IT業界でキャリアを積む入り口の会社として、その企業を選んだのでした。この選択は彼がIT業界のキャリアとスキルの結び付き方を知ったから生まれたことです。

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