家計簿をつけても貯金できない人のNG癖5つ ライフリテラシーが低い場合もある

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FPという視点で自分自身を振り返ってみますと、このように支出に重きを置く人間がおカネを貯めることは困難です。

結局は、上手におカネを使い切るために家計簿をつけていたわけで、このような考えでは資産はもちろん増えません。おカネを貯めるつもりがないのであれば、貯まらなくても悩むことはない。むしろおカネを使い切るという目標を達成しているわけです。節約するという行為自体が目的ではないというケースが、実は多いのではないでしょうか。

収入が減っても、支出を減らせない

3. 自分の浪費癖を理解しようとしない

日本の国家予算にしても、家計収支にしても大切なことは予算です。予算が超過しているのにもかかわらず現実を認めず、支出を改善できないとなると、日本の国家予算と同じでいつかは貯金が底をつくでしょう。

先日もこんな相談がありました。毎月家計簿をつけているのに、一向に支出が減らないAさん。収支を聞くと毎月赤字ですが、原因を聞いてみても「わからない」の一点張り。支出の多さをわからないはずがないのですが、抜本的な改善策を期待しているのか、自分たちから改善すべきポイントが見えてきません。しかし全体支出が多いのは明らかです。支出が多い現実を認めたくないのか、裏技を期待しているのか、コツコツと支出を減らす努力をしたくないのか……。

自分の支出がなぜ多いかわからないという声は意外と多いもの。ほとんどの人が、支出の各項目がちょっとずつ多くなり、全体的にまとまった支出超過につながっています。たとえば、出産後働いていない、あるいは、求職中の女性が、収入が減っているにもかかわらず、自分のための支出が減らせないというケースは結構あります。

化粧品や被服、美容代――。1度は使っていたものを、減らすのは容易ではありません。話を聞くと、何かを得るのに、何かを失うことを認められない場合が多く、夫の支出は極限まで切り詰めるのに、妻の支出は減っていないということが多々あります。

4. 浪費がわかっているのに減らすつもりがない

過去に相談を受けた方々に、家計簿をつけているかアンケートを実施し、家計簿をつける中で、どの程度節約ができているかを聞いたところ、驚くべき答えが待っていました。

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