家計簿をつけても貯金できない人のNG癖5つ ライフリテラシーが低い場合もある

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「家計簿をつけていて、無駄な支出が何かもわかっている。でも節約はできていないし、する気もない」。今回、アンケートをとってみて浮かび上がってきた家計簿づけの意義。これは目からウロコでした。

今まで私は、家計簿は家計を改善するためにつけるものだと思っていました。しかし、家計を改善するつもりもないのに家計簿をつけているケースが多く、しかも無駄に気づいていても支出を減らす意思はない。それであれば、家計簿をつけたり、見たりする時間がもったいない気がします。支出が多いのに気がつきながら、支出を減らさない。その心境は、タバコが身体に悪影響を与えると知りながら、やめない人と同じかもしれません。

おカネを貯めたいとは思っているものの優先順位をつけられないでいるケースもあります。しかし、おカネを貯めるには、(収入が増えるあてがない場合)支出を減らさないといけない。それには、携帯電話を大手から格安スマホ会社に変更したり、家賃の安い家に引っ越したりしなければいけません。

しかし中には、すべての行動に「でも」をつけて、何一つ行動に移さない人がいます。これでは、FPに相談をする時間自体がムダ。相談を受けているFPも何の役にも立てず、無駄な時間を過ごすことになってしまいます。

平均寿命まで生きる確率は?

5. 自分の将来像が描けていない

結局のところ、将来自分がどんな人生を歩みたいか、それには、おカネがいくら必要になるのかを考えていない人は、おカネを貯めることができません。つい先日、ある企業の研修でFP資格取得講座の講師を務めることがありました。

冒頭で、日本人の平均寿命についてお話ししました。最新の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳です。平均寿命までの生存率を想像で回答してもらったところ50%という答えが返ってきました。

実際は平均寿命までの生存率は60%を超え、90歳、100歳まで生きることは珍しくないということをお伝えしたところ、20代、30代の受講者の目の色が変わりました。改めて現実を知ることで、勉強への姿勢が劇的に変わったのです。

次ページ日本人は金融リテラシーではなく、ライフリテラシーが低い
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