若い女性客が夢中、「遊べるゴルフ場」の秘密 ゴルフ人口が減る中でも新しい客を呼び込む

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縮小
リニューアル前の旧越谷ゴルフ倶楽部。普通のクラブハウスといった印象だ(写真:PGM)

設備面でも、ゴルフカートをはじめ、プレーに使用する備品などは一括購入でコストを抑える。単独で運営するゴルフ場よりもはるかに効率化しやすいという。「既存のゴルフ場の経営は限界だ。予約数を増やすことなどで利益を上げることは簡単だが、それでは顧客満足度を下げてしまう。われわれは成長するためにM&Aを実施している」(田中社長)。

またPGMは、天候や予約状況、近隣のゴルフ場の価格を勘案してプレー料金を頻繁に変えている。そうすることで、せっかくの客を逃したり、無駄な割引で単価を下げたりすることがないようにしているのだ。

市場縮小の中で、新規客をつかまえられるか

買収を積極的に行いスケールメリットを生かす経営手法で、収益拡大を目指すPGM。だが、ゴルフ人口が今後さらに減少することも確かだ。

PGMの田中耕太郎社長は、縮小する市場の中でも明確に成長を狙っている(記者撮影)

そのため、規模拡大だけでなく、長期的に若年層や女性など新規客を取り込む努力が必要になる。時間や費用はかかるものの、KOSHIGAYA GOLF CLUBのような成功事例をさらに増やしていく考えだ。

また、リニューアルにまでは至らなくても、会員権の価格を若年層でも買いやすいように最低10万円に設定したり、初心者ゴルファーが来場しやすいように、手軽に受けられるレッスンプログラムを充実させたりしていく方針だ。

従来のゴルフ場のイメージを脱し、ハードルを下げて新規客を取り込む戦略は成功するのだろうか。業界が縮小する中、派手に買収を進めるPGMの挑戦は、これからが本番だ。

富田 頌子 東洋経済 記者

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とみた しょうこ / Shoko Tomita

銀行を経て2014年東洋経済新報社入社。電機・家電量販店業界の担当記者や『週刊東洋経済』編集部を経験した後、「東洋経済オンライン」編集部へ。

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