ピコ太郎が国連版「PPAP」で担った重要な役割 日本人に「持続可能性」がピンと来ないワケ

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
言葉としては知っているけれど、日本人にはイマイチぴんと来ない、「持続可能性」という概念。ピコ太郎さんの新PPAPで周知されていくでしょうか(動画:外務省公式動画チャンネル提供)

ポップな音楽に乗せた独特な歌とダンス「PPAP」が世界中でブレークしたピコ太郎さん。一躍時の人にになった彼が、最近外務省に協力するかたちで「持続可能な開発目標」(SDGs/Sustainable Development Goals) の動画に出ている。

この開発目標、通称「グローバルゴールズ」は格差や貧困、不平等などの解消をめざし、国連が2015年に決定したものだが、日本での認知度は低い。これを受けて、ピコ太郎さんの登場となったわけだ。

「持続可能性」にしっくりこない日本人は多い

グローバルゴールズは、国連開発計画(UNDP)の政策と資金援助の指針としてあげられたもの。「持続可能性」という言葉は、聞いたことがある人も多いだろう。ただ、具体的にその意味を問われると、いまひとつしっくりこないと感じている人も多いのではないか。

「持続可能性」は、本来現代社会の軸に据えるべき目標といっても過言ではない。都心のみならず、地方のあり方を考える上でもとても重要な概念である。それにもかかわらず、しっくり来ないのはなぜだろうか。筆者が現在住んでいるドイツでの例を取り上げつつ、考えていきたい。

まず、グローバルゴールズの項目を見てみると、下記の17が挙げられている。整理すると経済、社会、そして環境に関する分野が扱われている。

1. 貧困の根絶、2. 飢えの根絶、3. 健康な生活、4. 質の高い教育、5. 男女平等、6. 清潔な水の確保および公衆衛生 、7. 再生可能エネルギー、8. よい仕事と経済発展、9. イノベーションとインフラストラクチャー、10. 不平等の緩和、11. 持続可能な都市およびコミュニティ、12. 責任ある消費 、13. 気候変動に対する行動、14. 海中生物、15. 陸上生物、16. 平和と正義、17. これらの目標を達成するためのパートナーシップ
次ページドイツの都市は持続可能性を重視してきた
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事