「黒磯直流化」でJR東が新規投入する車両は?

常磐線などで活躍する「あの車両」が初見参

黒磯の場合、1968年に構内の一部線路にデッドセクションを追加し、交直流特急電車の通過運転を行うようになったが、客車寝台特急や長距離列車、貨物列車は機関車交換による地上切り替えを続けた。普通列車は電車化が進み、当然、黒磯で系統を分けた。1988年に運転を始めた「北斗星」では交直流機関車牽引に切り替えて、車上切り替えで通過運転を行った。

機関車牽引の旅客列車がなくなった後は貨物列車の機関車交換が同駅の光景と言え、宇都宮方の留置線に直流機、郡山方の留置線に交流機が向き合う様子も見どころであった。JR貨物は北海道と首都圏の通し牽引が可能な交直流機 EH500形を導入し、以北の交流機関車を置き換えたが、首都圏側の直流機との兼ね合いで一部に機関車交換が残っていた。また、通し牽引の場合も乗務員交替のため黒磯で停車し、電源も地上切り替えを続けていた。

宇都宮―黒磯間の205系二態。左は京葉線、右は埼京線で使用されていた(撮影:久保田敦)

しかし、北海道新幹線開業に伴い青函間の貨物列車牽引は、新幹線共用区間に対応した専用機、EH800形に置き換えられ、捻出されたEH500形により、黒磯で直流機関車と付け替えていた一部の運用も改めた。ここに地上切り替えは不要となるため、それを見越してJR東日本は2013年度から、構内を単純化できる車上切り替えへのシステムチェンジに入っていた。新たなデッドセクションは構内を外れた青森方に設置され、黒磯駅構内はすべて直流化される。

デッドセクションをまたがる列車をどうするか

一方、そうなると黒磯駅には以北からの交流専用電車が進入できなくなる。この問題をどう解決するか。すなわち黒磯―高久間のデッドセクションをまたがる列車をどうするか、どんな車両を用いるか、である。それが鉄道ファンの話題ともなっていたが、JR東日本は7月7日、その結論を「2017年10月ダイヤ改正について」として発表した。

10月14日のダイヤ改正で新たに投入する車両は、常磐線や水戸線で運用されている、E531系一般形交直流電車である。直近のJR東日本の新造車両の中にE531系がリストアップされており、耐寒構造の強化を理由に3000代の新たな区分とされていたのは、そのためだった。ローカル輸送なので、いわき方面や水戸線と同様に5両付属編成が用いられるであろうし、水戸線を通じて行き来できる勝田車両センターの所属車両を用いることになる。

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