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東京都バスは、なぜ56年も営業赤字なのか 東電は弟分?知られざる都バスの正体<上>

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原発事故で配当が霧散

東電HDの大株主には東京都が発行済み株式数の1.2%、4267万株を保有すると記載されている。ただ、その配当は都バス事業に計上されていた。戦後、路面電車が廃止されていった際に、代替交通機関として都バスが投入されたという歴史的経緯があったからだ。このため、営業利益は赤字でも、経常利益段階で黒字化するという現象がしばしば起きていた。

ところが、2011年の東日本大震災で東電が福島で原発事故を起こしたことですべてのシナリオが狂う。毎年受け取っていた約25億円もの配当が霧散。自動車運送事業は一気に20億円もの経常赤字へと転げ落ちた。

再び経営危機に陥った交通局だったが、有明など臨海部への急激な人口流入に救われた。公共交通が未発達な地域においては、貴重な移動手段である都バスに利用者が集中、運賃収入の底上げに寄与しているのだ。

鉄道路線からも孤立していることから、ライバルである鉄道会社傘下のバス事業者も営業所を構えづらく、まさに都バスの独壇場となっている。

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【公共交通だから赤字でも続ける】

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