菅官房長官はクビ?安倍政権「亀裂」の深刻度 安倍首相は「しっぽ切り」を行うかもしれない

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総理会見終了後の菅義偉長官(左)、萩生田光一副長官(中央)、安倍首相(写真:ロイター/アフロ)

菅長官は第2次安倍政権が発足して以来、4年半もの間その地位にあって安倍首相を支えてきた。官房長官としての在任期間は昨年7月7日に歴代1位記録を更新し、その絶大なる影響力で「影の総理」とも目された存在だ。

しかしこの総理会見の時の菅長官の様子は、「大物政治家」としての雰囲気とは全く違っていた。目はうつろで、考え込むかのように下を向いたと思ったら、まるで全てを拒否するかのように瞼を閉じてしまう。心ここにあらずという風情で、これまでの会見でも決して見せたことのない追い込まれたかのような姿だった。

いったい何が菅長官を変えたのか。

菅長官を変えたものとは?

それは人事問題かもしれない。時事通信は6月17日、安倍首相が秋までに内閣改造と自民党役員人事を行う意向を固めたと配信。同時に政府関係者や自民党幹部によれば、麻生太郎副総理兼財務大臣と菅長官は留任が有力だと報じている。

だが一方で、菅長官更迭の話も伝わっていた。ひとつは自民党幹事長ポストへの横滑り説で、もうひとつは無役説。幹事長への横滑りは菅長官が希望するところで、ポスト安倍をも狙えるステップアップとなる。だが実はこのところ、後者の方が有力になりつつある。

「安倍首相と菅長官との関係がよくないらしい。理由は加計学園問題で菅長官が『私に任せて下さい』と安倍首相に大見えを切ったのに、まったく上手くいかなかったからだ」。ある政党関係者はこう解説する。

では、そもそもなぜ菅氏が加計学園問題解決に自信を持ったのか。「菅長官は地元の横浜市獣医師会の政治顧問を務めている。それに菅長官は、日本獣医師政治連盟から献金も受けている」(同関係者)

確かに日本獣医師政治連盟は、平成25(2013)年2月22日に横浜政経懇和会に30万円を寄付している。同会は菅長官が代表を務める政治団体で、その住所は衆議院第2議員会館の菅長官の事務所となっている。

「菅長官にとって計算違いは、前川喜平前文科事務次官が出てきたことだろう。それを潰そうとして読売新聞に前川氏の出会い系バー通いについて書かせたが、うまくいかなかった。さらに文科省から出てきたと思われる一連の文書を『怪文書』と言ってしまった。その“失態”を安倍首相から厳しく叱責されたようだ」(同関係者)

そんな流れの中で19日の総理会見に繋がっているわけだ。が、実は舞台裏では、もうひとつ大きな騒動があった。

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