北朝鮮も携帯を生産?生産工場が明らかに
金正恩第1書記が視察、「アリラン」ブランドを生産

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一方、韓国を中心に、「北朝鮮で自主開発したものではなく、中国から部品を取り寄せて組み立てているだけ」という指摘もある。中国で売られている携帯電話の部品をそのまま輸入して組み立て、「アリラン」の名前をつけただけ、というのだ。

韓国の北朝鮮専門家の中には、「中国の工場をそのまま買って部品を取り寄せているだけ」と指摘する者もいる。東洋経済オンラインでもこれまで紹介したように、「三池淵」(サムジヨン)など3種類の北朝鮮で自主開発したというタブレットPCも販売されている。これも、部品などは中国などから取り寄せて北朝鮮で組み立てたものという見方がある。というのも、北朝鮮では1990年代ごろから、テレビも自国ブランドのものを製造・販売していたこともあったが、当時も部品などは中国から取り寄せて組み立てたものという指摘があったためだ。

普及するIT製品、今後どこまでユーザーは拡大するか

北朝鮮でタブレットPCを購入した、あるいは触ってみたという複数の日本人は、「タブレットPCは中国で売られているものととても似ているが、アプリケーションなどのソフトは北朝鮮で作っているものとしか思えないコンテンツや操作性があった」と言う。

完全自主生産であれ、自国組み立てであれ、閉鎖的で経済的に苦しい国というイメージが強い北朝鮮であっても、現実には携帯電話が爆発的に普及しており、またわれわれが持つようなタブレットPCといったIT製品も普及しているのも現実だ。今後、これらIT製品が北朝鮮でどのように普及し、どのように使われているかは非常に気になるところだ。

福田 恵介 東洋経済 解説部コラムニスト

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ふくだ けいすけ / Keisuke Fukuda

1968年長崎県生まれ。神戸市外国語大学外国語学部ロシア学科卒。毎日新聞記者を経て、1992年東洋経済新報社入社。1999年から1年間、韓国・延世大学留学。著書に『図解 金正日と北朝鮮問題』(東洋経済新報社)、訳書に『金正恩の「決断」を読み解く』(彩流社)、『朝鮮半島のいちばん長い日』『サムスン電子』『サムスンCEO』『李健煕(イ・ゴンヒ)―サムスンの孤独な帝王』『アン・チョルス 経営の原則』(すべて、東洋経済新報社)など。

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