小池都知事の「豊洲延期」は巨額損害を招いた

豊洲移転だけじゃない、五輪の遅れも深刻だ

少し前まで、小池百合子は悪と闘う“正義のヒロイン”であった。

共産党が用意したネタを手に、勝ち誇ったような表情で「豊洲市場の安全性への疑義」を語る彼女を、メディア、とくにワイドショーはこぞって持ち上げた。

テレビの作り手にとっては、制作費が安上がりで、そこそこ数字も取れるからと、無責任に連日騒いだだけのことである。都知事だろうが、地方の一幼稚園の理事長だろうが、面白ければいい。それだけだ。

ただ、罪作りなことに、その大騒ぎが、真に深刻な問題を覆い隠し、事実を歪め、人々の投票行動に大きく影響を与えてしまう。たかだかテレビのワイドショーと笑ってはいられない。

遅れてしまった「五輪事務」をどう巻き返すか

大手メディアはなぜかはっきり言わないが、もはや招致のときに東京が世界に約束した仕様での五輪開催は難しくなっている。

たとえば、豊洲市場への移転延期によって、築地市場のところで工事が止まっている環状2号線が担う交通量は、日に6万台と見込まれていた。東京五輪の期間中は、選手村と競技場を結ぶ専用道路とする約束も正式にされていた。

これが予定どおり開通しない。晴海通りを日常よく使う者としては、環状2号線の開通が間に合わなくなれば、東京五輪の期間中、交通渋滞や利用制限で目も当てられない状況になるだろうことが、今から恐ろしい。このまま行けば、3年後の東京五輪のときには、連日相当な混乱が見られ、それがニュースとなって世界に伝えられるだろう。

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期間中に被った不利益については、私自身が小池都知事を相手に住民訴訟を起こすことになるかもしれない。地方行政が、私たちの生活とどれほど密着したものであるかをあらためて思い知る。

半年以上遅れてしまった五輪に関する事務をどう巻き返すか。これが目下、最大の難題である。どう頑張っても時間を巻き戻すことはできないし、小池都知事の一声で五輪を「延期」することはできないのだから。

「いびつ」な行政による分断と混乱――。首都東京が、このような事態となっていることを、私たちはまず正しく認識しなければならない。パフォーマンスと政争のために、首都の行政を「いびつ」にする知事と、私たちは心中するわけにはいかない。

今まさに、小池都知事の悪政をはっきりと認識し、糾弾し、私たちの理性によって正常な東京を取り戻さなければならないのである。

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