日本人が海外投信に香港経由で投資する方法 回転売買が批判される日本の投信と違う選択

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海外の優良な投資信託に自由に投資できるようになります(写真:筆者提供)

マイナス金利の導入以来、日本では銀行預金や債券、投資信託などに魅力がなくなり、「資産運用難」が叫ばれている。その一方で、将来的なインフレや年金制度、財政破綻といった将来への不安が高まりつつある。

そんな中で注目されてきたのが、海外の金融機関に口座を開設して、日本にはない魅力的な金融商品で資産運用する「海外口座開設」という方法だ。円高に振れて来ると、必ずと言っていいほどブームが起こる。

ところが、海外口座といえば最低預入金額10万米ドル(約1100万円)以上という具合に高額なのが常識。海外口座にそれだけの資金を投資できる富裕層だけが活用できる仕組み、というイメージが大きい。加えて言語の問題もあり、なかなか一般の庶民にとって手を出せるようなものではなかった。

そんな海外口座開設のイメージが大きく変わるサービスが、この7月3日から香港でスタートする。一度は香港まで行って、口座開設の手続きをしなければならないものの、その後は最低預入金額を気にせず、海外の優良な投資信託に自由に投資できる環境が整うことになった。

「海外預金+決済口座」の開設で1000ドルから可能に

海外口座のイメージを変える新サービスを提供するのは、香港の日系銀行「Nippon Wealth Limited(ニッポンウエルス、以下NWB)」だ。NWBは、2015年5月に日本の「新生銀行」「マネックスグループ」「東急リバブル」そして香港の金融会社「コンボイ・ファイナンシャル・ホールディングス」など、日本と香港の10社による共同出資で設立された銀行だ。

設立当初から、原則として英語での対応が基本となる国際大手の商業銀行「HSBC」「CITI」と異なり、口座開設から日常の取引、運用報告書など、すべてを日本語で対応してくれる銀行としてスタートした。そういう意味では、やっと言葉の壁を越えて、海外口座開設ができる銀行が誕生したことになり注目を集めた。

とはいえ、最低預入金額は10万米ドルだったため、やはり一部の富裕層だけが対象となっており、気軽に海外口座を活用するイメージではなかった。

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