懲りない東芝経営陣、「大甘人事」に高まる不満

役員OB厚遇の制度はようやく廃止されるが…

執行役には、東芝を瀕死に追い込んだ案件の責任者も少なくない。

記者の手元に「極秘:印刷禁止」と書かれた2015年10月26日の経営会議の提案書がある。案件名は「米国におけるWH建設中案件のプロジェクト・スキーム変更」。後に1兆円の損失を生んだ、WHによる原発建設会社買収のことだ。

巨額損失案件の責任者が昇格へ

提案書の担当役員欄に名前があったのが、当時の電力システム社社長で、今回上席常務から専務に昇格する油谷好浩氏だ。火力事業出身の油谷氏は、2015年9月30日に電力システム社の社長に就いたばかりだった。

当記事は「週刊東洋経済」6月17日号<6月12日発売>からの転載記事です

経営会議で承認した中では、直前まで電力社社長で、本社副社長だった志賀氏が引責辞任する。ただ前社長の室町氏、綱川社長、牛尾文昭専務、平田専務らの責任は問われていない。

具体的な案件で名前が挙がらないだけで、引責辞任したトップに従って出世した執行役がいることも従業員は知っている。そんな役員が企業風土改革の旗を振っても白けるばかりだ。

メモリ事業を売却できれば債務超過を解消できるかもしれない。だが、人心が荒廃すれば、新生東芝は絵に描いた餅になる。

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