病院の「診療データ」は一体誰のものなのか

改正個人情報保護法施行で問われること

私たちの受診情報は、どのように扱われているのだろうか(写真:Ushico / PIXTA)
当記事は「CBnews」(株式会社 CBnews)の提供記事です

改正個人情報保護法が5月30日に施行された。医療での個人情報は、診療録や処方せん、検査データといったものがもともと該当するとされていたが、改正法により、その取り扱いがより厳格化されるほか、DNA配列データなどの個人の身体の一部の特徴を電子化したデータなどが「個人識別符号」として新たに定義される。自分の健康情報を把握・活用して意思決定すべきという、いわゆるヘルスリテラシー意識の向上が叫ばれる中で、同法施行をきっかけに、診療データは果たして誰のものなのかや、どう向き合えばいいのかが問われるかもしれない。

「私の受診記録を抹消してほしい」

最近、医療機関に対して「私の受診記録を抹消してほしい」との問い合わせが増えている。

CBnewsの取材に応じる虎の門病院の北澤将次長

診療録、いわゆるカルテについては、医師法24条で、「医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない」と規定され、さらに同条で診療録は、「五年間これを保存しなければならない」と定められている。

毎日、外来患者3000人弱を受け入れている虎の門病院(東京都港区)では、患者が診療録の抹消を求めてきた場合、法律によって保存義務があると丁寧に説明している。

同病院事務部の北澤将次長は、「法改正で取り扱う情報が5000人分以下の事業者も対象になりますが、当院はもともと、対象医療機関でしたので、直接的な影響はなく、個人情報へのスタンスは従来と変わりません。しかし、法施行をきっかけに『私の受診情報がどのように扱われているのか』といった照会が増えてくると予想しています」と話す。

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