トランプ大統領、「弾劾は全くばかげている」 FBIへの圧力やロシアとの共謀を全否定
[ワシントン 18日 ロイター] - トランプ米大統領は18日の記者会見で、2016年の大統領選挙キャンペーン中にロシアと共謀したとの疑惑やコミー前連邦捜査局(FBI)長官にフリン前大統領補佐官の捜査を中止するよう圧力をかけたとの報道について、全面的に否定した。
会見では、今月9日に解任したコミー氏に対し、フリン氏の捜査を止めさせるべく「何らかの形で少しでも」働き掛けを行ったかと記者団が質問。大統領は「ノー、ノー」と答え、次の質問を促した。
弾劾を求める動きが出ていることについては、ツイートやその後の記者会見で、「全くばかげている」と表現。刑事責任を追及されるようなことは何もしていないと強調した。
また、「すべてのことが魔女狩りであり、私や私の陣営に(ロシアとの)共謀の事実はない。だが、私自身、いつでもロシア人と話すことは可能だ」と述べた。
ロシアとトランプ陣営の癒着の疑いが深まる中、米司法省は前日、議会からの圧力を受けてモラー元連邦捜査局(FBI)長官を特別検察官に任命。トランプ大統領はその後、「徹底調査により、私の陣営といかなる外国との間にも共謀がなかったとの既知の事実を確認することになる」と、歓迎する声明を発表していた。
「米国史上最大の魔女狩り」
だが大統領は翌朝のツイッターでの投稿で「クリントン元国務長官の陣営やオバマ前政権で違法な行為が行われたにもかかわらず、特別検察官は任命されたなかった!」とし、不満をあらわにする一方で、検察官「counsel」の綴りを「councel」と間違えた。
その上で「これは米国史上、最大の魔女狩りだ!」と批判した。
トランプ米大統領は前日にも、米国沿岸警備隊士官学校の卒業式での演説で、「私ほどひどく、不公平な扱いを受けた政治家は歴史上いない」などとして、メディア批判を展開していた。