ウマミバーガー「日本で5年内に10店」の勝算 北青山の日本1号店はフル回転の人気が続く
これまでのところ、カップルや女性、若者、外国人など客層は幅広いという。リピーターも多く、中でも外国人のリピート率が高いそうだ。確かにハンバーガーだけで15種類あるため、「次はあれを食べてみよう」というリピート動機につながる。また、一般的に知られているハンバーガーとは味わいの点で大きく異なる、独自の価値を持っているためもあるだろう。つまり、「ウマミバーガーの代わりに他店に行こう」という気持ちになりにくいということだ。
その価値とは、ブランド名にもなっている「うま味」にある。チーズ、トマト、マッシュルームなど、うま味の強い食材を用いるほか、昆布、醤油、ホイセン(海鮮醤)、干しキノコなどを調合して作られたオリジナルの調味料でうま味を引き出している。ハンバーガーは米国のソウルフードと呼ばれ、素朴な料理のイメージが強いが、ソースに特徴があるウマミバーガーは、どちらかと言えば高級感のあるディナーを思わせる。これはメディロス氏が日本店で目指したコンセプトにも合致するものだ。ただし、食べ方については、ハンバーガー本来の気軽なスタイルで構わない。
「意外だったのが、日本の人は皆さん、ナイフとフォークでハンバーガーを食べることですね」(メディロス氏)
もっともこれは日本人の特性ではない。店の雰囲気もレストラン風であるし、ナイフとフォークがテーブルにセッティングされているので、「そうしなければならない」という気になってしまうだけかもしれない。
いちばんおいしい食べ方は「つかんで潰す」
ここでかねてから気になっていた“上手な食べ方”をメディロス氏に聞いたところ、「いちばんおいしいのは手で直接つかんで食べること」(メディロス氏)。まず、皿に載せたまま圧力を加えてハンバーガーを潰す。これによりかじりやすい厚みになるほか、具材がバラバラになりにくくなる。また、ソースがバンズ全体にしみ込み、具材とソースとバンズの味わいが混じり合うというメリットもある。
食べるときは両手でしっかり持つ。食べている途中、指で押さえている位置を変えないことがポイントだ。ポテトや飲み物を取るときも、バーガーを皿に置いたりせず、片手でしっかりとバンズをつかんでおくとよい。
実際に試したところ、具材をボロボロ落としたり、ソースで手や口の周りが汚れたりといったこともなく、最後まで食べることができた。もっとも、店員に声をかければハンバーガー用の包装紙(いわゆるバーガー袋)も出してもらえる。
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