復調シャープに、まだまだ続く試練 高橋新社長、4~6月期決算会見で実状語る

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――(戦略製品である)IGZO(酸化物半導体)方式の液晶パネルをノートパソコンにも搭載し始めている。IGZOの普及はどの程度まで進んでいるのか。他社製の携帯電話にも供給する可能性は?

高橋社長 テレビ向けも含めたすべての液晶パネルのうち、IGZOが占める割合は現在10%だ。他社に供給するかについては、個別取引の話になるので申し上げられない。

新しいシャープを感じている

――ガバナンスや社内風土について教えてほしい。高橋さんは6月末に社長に就任し、「創業精神以外はすべて変える覚悟だ」という話をされた。実際、役員OBの部屋をなくしたという報道もある。社内のガバナンス、風土をどう変えたという認識か。

高橋社長 株主総会の時にお話ししたとおり、OBの人たちに対しては、経営面のタッチはもちろん、出社についても一般のOBの人たちと同じようにしている。経営責任については、今の現役の経営陣全員がしっかりやるということだ。

(社内風土改革については)役員から一般社員にいたるまで、いろんな研修をしている。中には自発的な活動も出ている。社内では部門横断的に、いろんな議論が起こり始めている。就任してまだ3カ月にならないが、私は手応えを感じている。 

――高橋さんは社長就任の際に、「新生シャープにする」と宣言した。改めて新生シャープとは何なのか教えてほしい。

高橋社長 今第1四半期の数字が新生シャープとは思っていない。しかし、従業員の振る舞い、自発的な動き、研修などで、私は新しいシャープを感じている。従業員が自分で考え、問題点を発掘し、チャレンジして、成果を出していく。こういう動きがもっと出れば、会社として前に進んでいく。そう私は信じている。何%まで行ったかというと答えようがないが、私はシャープが変わりつつあると信じている。

(撮影:梅谷 秀司)

許斐 健太 『会社四季報 業界地図』 編集長

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このみ けんた / Kenta Konomi

慶応義塾大学卒業後、PHP研究所を経て東洋経済新報社に入社。電機業界担当記者や『業界地図』編集長を経て、『週刊東洋経済』副編集長として『「食える子」を育てる』『ライフ・シフト実践編』などを担当。2021年秋リリースの「業界地図デジタル」プロジェクトマネジャー、2022年秋より「業界地図」編集長を兼務。

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