復調シャープに、まだまだ続く試練 高橋新社長、4~6月期決算会見で実状語る

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――今年度下期(13年10月~14年3月)以降、第1四半期のような状況を持続できるか。最終黒字化は確実に達成可能か。

高橋社長 第1四半期は会社予想を上回ったが、通期では変動要素について考えなければならない。現時点で見ている変動要素は、太陽電池と携帯電話だが、それ以外の状況も配慮して堅めに読んでいる状況だ。

ただし、当初から第2四半期以降に落ちていくという状況にはないと考えている。回復基調に入ってきたということだ。通期の黒字化については、達成するという強い気持ちで臨んでいる。

資本政策はまだ検討段階

――中長期的にどういう事業が成長を牽引するのか、詳しく教えてほしい。

高橋社長 中期経営計画を発表した際、2015年度以降ということで、新規事業5分野についての話をした。「食」「水」「安全」「ロボティクス」「クラウド」だ。それらの事業について、新規事業推進本部の人員を200人まで増やして検討している。これは将来の成長ドライバーに対する投資という位置づけだ。

――韓国サムスン電子と今年3月に資本提携を結んだ。それ以外の国内メーカーとの提携の可能性についても報道などで取りざたされている。改めて国内外のメーカーとの提携をどう考えるか。

高橋社長 現在、米クアルコム、韓国サムスン電子以外の企業との(提携について)決定したことは何もない。私が社長就任時に話したのは、やはり事業が大事ということだ、事業の提携がないことには、コラボレーションはうまくいかない。事業のシナジー効果を通して、いろんなところと連携していきたいと考えている。

そもそも現在、バリューチェーンが広がる中、すべての事業を1社でやるというのは、無理がある。日本の中でそろうか、そろわないのか、広くアンテナを張って検討していきたい。

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