米軍の「最強爆弾」投下でIS戦闘員36人死亡 攻撃拠点として使っていた施設のみ破壊
[カブール 14日 ロイター] - 米軍が13日にアフガニスタン東部で過激派組織「イスラム国(IS)」が潜伏するトンネル施設を標的に「大規模爆風爆弾(MOAB)」を投下したことを受けて、アフガニスタン国防省のワジリ報道官は14日、この攻撃でISの戦闘員とみられる36人が死亡したと発表した。
報道官の声明によると、民間人の被害はなく、ISが他地域への攻撃拠点として使っていた「施設のみが破壊」されたという。
MOABは「全ての爆弾の母」と呼ばれ、衛星利用測位システム(GPS)で攻撃目標に誘導する。非核爆弾の中では最強の破壊力を持つとされる。2003年の実験以来、米軍が実戦で使用したのは今回が初めて。実験時には、20マイル(32キロ)離れた場所からきのこ雲が確認された。
米国防総省の報道官が13日に語ったところによると、MOABは重さ2万1600ポンド(9797キログラム)。爆弾はパキスタンとの国境に近い東部ナンガルハル州アチン地区にMC130特殊作戦機から投下された。
アフガニスタンのカルザイ元大統領は、同国内でMOABが使われたことを強く非難。ツイッターに「これはテロとの戦争ではない。新しい危険な兵器の実験の場として、わが国を悪用した非人間的で最も残酷な行為だ」と投稿した。
一方、アフガニスタンのガニ大統領官邸は声明で、攻撃が同国軍と駐留国際部隊の合同作戦の一環として行われたと説明し、「アフガン軍と国際部隊は今回の作戦で緊密に協力し、民間人の犠牲を防ぐため、細心の注意を払った」と述べた。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら