公明党は「独特のバランス」を崩していない 「百合子グリーン」の3面ポスターが持つ意味
自民党と公明党の関係が危機にあるのではないか。新年度が始まった週明けの永田町でそんな話が駆け巡った。
火種は“共謀罪(組織犯罪処罰法改正案)“をめぐり、早期審議入りを目指したい自民党と民法や刑法改正を優先したい公明党とで意見が分かれたこと。加えて3月30日に官邸で開かれた昼食会では、安倍晋三首相と山口那津男公明党代表の関係が妙にぎこちなかったとも伝えられた。
さらに公明党は同日、次期都議会選挙に向けて小池百合子東京都知事、山口代表、候補の顔が並んだ“3面ポスター”を完成。色調が小池知事のシンボルカラーである「百合子グリーン」で統一されたことも話題になった。
はたして18年におよぶ同盟関係にある両党の関係は崩れるのだろうか。結論からいえば、そうはなりそうにない。公明党は独特の「バランス感覚」を維持しそうだ。
「国政での関係は従前のまま」
もともと不仲が問題視されるようになった震源は東京都議会における「決別」だ。都議会公明党は2016年12月、長年友好関係にあった都議会自民党と袂を分かち、今年3月13日には小池知事が率いる都民ファーストの会と次期都議選に向けた政策合意を行った。
ところが、「ポスターに山口さんの顔を入れたのは、単なる『公明党である』というアピールだ。国政での関係は従前のまま。他意はない」と公明党関係者は国政レベルにおける自公連立には揺らぎがないと断言する。はたして真相はどうなのか。
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