カジノ含むIRの推進本部が会合を初開催 夏ごろに大枠とりまとめへ
[東京 4日 ロイター] - カジノを含む統合型リゾート(IR)を設立するため政府は4日、IR推進本部(本部長=安倍晋三首相)の初会合を開いた。年末をめどに国会に提出する「IR実施法案」を具体的に検討するための「IR推進会議」のメンバーも任命した。同推進会議は6日に第1回会合を開き、IR区域の認定制度やカジノ規制、納付金のあり方などを議論し、夏ごろに大枠を取りまとめる。
会見したIR整備推進本部事務局によると、IR推進本部の初会合で安倍首相は、IRによって「大規模な民間投資が行われ、大きな経済効果・雇用創出効果をもたらす」と発言。「クリーンなカジノを実現するため世界最高水準のカジノ規制を導入する」とも述べ、法案策定の作業を進めるよう全閣僚に指示した。
IR推進本部の副本部長は菅義偉官房長官と石井啓一国交相。
法案の具体的な検討のために首相から任命されたIR推進会議のメンバーは、熊谷亮丸氏(大和総研常務)、櫻井敬子氏(学習院大学法学部教授)、篠原文也氏(政治解説者)、武内紀子氏(コングレ社長)、丸田健太郎氏(あずさ監査法人パートナー・公認会計士)、美原融氏(大阪商業大学教授)、山内弘隆氏(一橋大学大学院商学研究科教授)、渡邉雅之氏(三宅法律事務所パートナー・弁護士)の計8人。
IR推進会議は、ラスベガスやシンガポールなど海外のIRとは異なる、日本版IRをつくることが重要との政府の方針を踏まえ、認可制度の在り方、カジノを管理する管理委員会の組織のあり方などについても議論する。夏ごろに大枠をとりまとめ、「国民的な議論」を行って法案策定の作業を詰める。国民的な議論がどのような形式になるかは未定。
カジノを解禁するためのIR推進法は昨年末に施行されており、そこから1年以内をめどに実施法案を国会に提出することが求められている。実施法案が可決・成立した後に、日本でカジノを含むIRの運営は解禁される。
(江本恵美)
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