「WiiUはゲームをテレビから解放する」 任天堂・岩田聡社長ロングインタビュー(中)

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――3DSでは国内外で実際に結果が出始め、WiiUでも「ピクミン3」をはじめ、今後出す予定のソフトを発表されました。

こういうソフトがいつごろには出せるとお客様にお伝えできたことで、当然、購入された方は安心されたと思います。プラットフォームというのは未来に対して希望をもっていただかなければいけない。もっと充実させなければならないと思っていますが、世界最大のゲーム見本市「E3」で発表したことで一歩前進したはずだとは思っています。

あと3DSは日本では早く結果が出ましたけど、米国、欧州では結果が出るまで時間がかかった。特に日本は昨年の年末に「どうぶつの森」が牽引してくれてよい結果が出ましたが、米国、欧州が日本ほどの結果にはならなかった。それもあって日本はいいけど海外はね、と論評された。今年前半に海外で3DSの結果を出すというのが大きな目標でしたが、それはある程度、結果につながりましたので、そこは明らかに前進できたかなと思います。

ゲームを遊ぶ人たちの中で3DSにだいぶ注目をいただけるようになってきたので、10月に世界同時でポケモンソフトを発売することで、もうひとつの大きな山を作りたいと思っています。世界同時発売というのは初めての試みなんです。これまでは日本で先行発売して、欧米はあとから発売という流れだったのですが、これも環境変化への対応のひとつです。

ストーリーのあるゲームで、その中でいろいろな新しい発見があるのに、今やネットで即時に謎の解き方も流れてしまう。日本で先に発売されて、謎が全部、解き明かされてから海外の人が遊ぶのってどうだろう。世界の人が同時に謎解きに参加できるほうがいいよねと、ポケモンの作り手の方々とずっと話し合ってきた。

ただ、世界同時発売するということは、日本語版を仕上げてからローカライズするという通常のステップではだめなんです。日本語版も作ると同時にローカライズもしてと、全部いっぺんにドンと作り上げないといけないわけで。当然、開発には新しいチャレンジがあったのですが、ポケモン開発者のみなさんと任天堂の関係者との総合的な努力でそこを乗り越えることができました。

(撮影:ヒラオカスタジオ)

※インタビュー第3回(下)は8月1日公開予定です

筑紫 祐二 東洋経済 記者

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ちくし ゆうじ / Yuji Chikushi

住宅建設、セメント、ノンバンクなどを担当。「そのハラル大丈夫?」(週刊東洋経済eビジネス新書No.92)を執筆。

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