「WiiUはゲームをテレビから解放する」

任天堂・岩田聡社長ロングインタビュー(中)

大きなアップダウンを経験してきたゲーム業界の雄、任天堂。何を考え、何を変えてきたのか。岩田聡社長はどう動くのか。東洋経済が、『週刊東洋経済』2013年8月3日号(7月29日発売)に掲載した岩田社長のインタビューのうち、誌面に載せきれなかった談話を全3回の短期集中連載で掲載。第2回をお届けする。

※インタビュー(上)はこちら

「毎回、出す商品がヒットするわけではない」

――それでも落とし穴はあちこちにありますよね。

そういうプロセスを経ても、発売するまで落とし穴に気づかないこともあります。われわれが商品を作るのには結構、長い時間がかかる。開発しているうちに世の中の流れが変わり、発売時には最適な商品ではなかった、ということも起こり得るわけです。常に毎回、毎回、出す商品、出す商品がヒットするわけではありません。

――新しい据置型ゲーム機「WiiUの魅力がわかりにくいとの声も聞こえてきます。

WiiUに関しては提案したいことがいくつかあるんです。タッチパネル付きの画面を持つゲームパッドを標準搭載することで、家庭のテレビの前にあるゲームを、いろんな意味で変えられるのではないかと。

ただ、いろんなことができるということは、逆に言えば複雑ということでもある。ひとことで「WiiUとはこれこれ、こういうものです」と説明しにくいし、理解してもらうにも時間がかかる。13年の上半期にソフトの空白期を遺憾ながら作ってしまい、ハードの普及スピードが鈍ったとはいえ、WiiUというゲーム機が持つコンセプトやポテンシャルが否定されたとは思っていません。

実際にWiiUを使ってくださっているお客様はまだ多いとは言えませんが、使ってくださっている方からは「この構造を知ったら、もう元(普通のゲーム機)には戻れない」との声も届いている。ただ、その声はまだ社会のマジョリティになっていません。その声を広げる努力を今年の後半にしっかりしなければならない、と思っています。

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