森友問題、自民党が証人喚問を決めた舞台裏 実は官邸がパワーダウンしている

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3月16日、大阪府豊中市内の小学校を視察した参院予算委員会の国会議員を誘導する籠池泰典氏(写真:日刊スポーツ/アフロ)

「われわれがこの学園を作り上げようとしたのは、皆さん方の御意志があってこそだと思っています。しかもその御意志の中には、誠に恐縮ですが、安倍内閣総理大臣の寄付金が入っていることを伝達します」

3月16日午後に行われた参院予算委員会による視察。その場で、学校法人森友学園の籠池泰典理事長は胸を張ってこう述べた。この時、籠池氏は視察に来た予算委員会理事たちに、安倍昭恵夫人が2015年9月5日に塚本幼稚園で講演した際、安倍首相からのものとして100万円を寄付したと説明している。

これは安倍首相による寄付なのか、それとも昭恵夫人による寄付なのか。あるいは寄付自体が本当にあったのか。

昭恵夫人による寄付の有無については留保

同日午後に開かれた会見で、菅義偉官房長官は「総理に確認したところ、総理は自分では寄付していない。昭恵夫人、事務所等、第三者を通じても寄付していない」と“安倍晋三首相による寄付”は否定した。ところが、“昭恵夫人による寄付”については確認中と説明している。安倍首相も官邸内で記者に対して「菅官房長官からお話しした通りだ」と語るのみで、昭恵夫人の件などは語っていない。

安倍首相による寄付でも昭恵夫人による寄付でも、いずれにしても「私人」として行った行為なら、法に触れることはない。だが100万円も寄付したとなると、寄付者と森友学園との「ただならぬ関係」が推測される。そしてそれが豊中市内の国有地の売買を巡って、財務省や国交省が“忖度”する原因になったのかどうか。今回の問題の大きな論点といえる。

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