会議を見れば「成長する若手」が一目でわかる 伸びる人がやっている「4つのコツ」
ただし、何でもかんでも報告すれば価値が出るというものでもありません。先に述べたように、会議には多くの機会費用が生じます。その機会費用に見合うだけの情報とすべく、自分なりの価値を加えることも忘れないでください。ダラダラと事実を伝えるのではなく、仮説でもいいので、自分ならではの見解を述べましょう。
つまり、「So What?(だから何?)」と言われる前に、自分なりの答えを持つのです。たとえば「この商品は顧客が長い時間をかけて比較検討している割には、他社商品に流れてしまいます」でやめずに、「パッケージでの訴求が弱いか、コストパフォーマンスを比較して敬遠されているのではないでしょうか?」などと加えるのです。こうした意識を持つことは、自分のビジネスに対する理解度を深めたり、論理思考力を伸ばすことにも寄与します。
恥をかくより黙っていることが最大のリスク
これらを理解したうえで、さらに周りから「こいつ、できるな」と思われたいのであれば、自分の現在の役職より2ランクくらい高い視座から物事を考えることです。
ここでいう「高い視座」とは、たとえばまだ管理職や係長といった肩書のない方が、課長くらいの視座で物事を見るということ。課長であれば、事業部長クラスの視座です。
そうすると、なぜ有望そうなA案に多くの人間が反対しているのかといったことも、なんとなく当たりがついてきます。
「本当は賛意を示したいけど、メンツもあって反対しているのだ」
「これはたぶん他部署への遠慮が過度に働いているな」
などと見当がつけば大したものです。
そこでたとえば、(言い方には気を付ける必要はありますが)「A案に反対されているのは、B部との関係を恐れられているのですか」などと痛いところをつければ、周りの見る目も必ず変わります。時には間違う可能性もありますが、そうしたリスクを避けて何も発言しないことのほうがリスクです。
ただし、こうした貢献が何の準備もなくいきなりできることはありません。これは社内の会議のみならず、交渉の場などでも同じです。
『ハーバード流交渉術』などで有名なロジャー・フィッシャー教授は、交渉の極意を尋ねられて、一言「Preparation(準備だ)」と言われたそうです。会議も同じです。
ビジネスに楽なショートカットはありません。基本中の基本である、「準備」と「実践」の両方をしっかり行い、自分ならではの付加価値を出す意識を強く持つことが、あなたのキャリアを豊かなものにするのです。
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