カープの「球場メシ」は他球場と何が違うのか

三井物産系「エームサービス」が支える裏側

MLB(メジャーリーグ)やNFL(米アメフトプロリーグ)ではかなり以前からあったが、日本ではエームサービスがマツダスタジアムの開場に合わせて2009年に売り出したのが最初だった。

これもエームサービスが参考にしたのはメジャーリーグ。だが、本場のヘルメットアイスはサイズが巨大過ぎて日本人では食べきれないので、現在おなじみの掌サイズにアレンジしたという。さらに、プラスチック容器を使ううえで考えたのが衛生面。そこで給食に使われるメラミン製食器を手掛けるメーカーに製造を委託した。

他球団の「ヘルメット容器」も作るエームサービス

エームサービスはZOZOマリン、横浜スタジアム、ナゴヤドーム、京セラドームでも一部の店舗の運営を受託している。この4球場では、ヘルメットアイスを売っている店舗がエームサービスの運営店舗である。この4球場で、たまにビジターチームのヘルメット容器のメニューが登場することがあるのは、エームサービスがビジター球団から許諾を得て、ビジター球団仕様の容器を製造して提供しているからだ。

2016年7月27、28の両日に京セラドームで開催された巨人主催の広島戦では、エームサービスが巨人軍から許諾を得て製造した巨人仕様のヘルメット容器がお目見えした。

左がエームサービス製のヘルメット容器。大きさも違うが、ロゴの作りや耳当ての有無など細部にも差がある

東京ドームにヘルメット容器を納入しているのはエームサービスとは別の業者なので、形も大きさも違う。

ちなみに、筆者は偶然にもこの7月27日に、ほっともっとフィールド神戸でオリックス対千葉ロッテ戦を観戦していたのだが、夏場だというのにビールの売り子さんが極端に少ないという奇妙な現象が起きていた。

やっとつかまえた売り子さんにその理由を聞いたところ、京セラドームで巨人戦が行われていて、そこに仲間の大半が動員されているからだと言う。巨人戦は年齢層が高い男性客が多く、ビールの消費量が他球団のカードとは比較にならないほど多いのだそうだ。

エームサービスは、ほっともっとフィールド神戸では店舗の運営委託は受けていないが、ビールの販売委託は受けている。要は、関西地区で雇っている売り子さんたちの大半を、この日は京セラドームに振り向けていたということらしい。

ところで、球場内のフード店舗の運営を、全店一括で1つの事業者に委託しているのは、プロ野球12球団の本拠地及び準本拠地13球場の中で、マツダスタジアムだけだ。

旧広島市民球場時代は他球場同様、場内のフード店舗はテナント形式だったのに、新球場が一括委託方式になったことは、マツダスタジアム誕生のいきさつと無関係ではあるまい。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。