ガッツリ貯金できない人は保険に入りすぎだ 年収の何%を生命保険に払っていますか?

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ネット生保ではない、対面営業の生命保険会社の同じ定期保険の保険料と比較すると、ネット生保の2倍以上の保険料になるケースも少なくないはずです。

たとえば、30歳男性・保険期間10年・保険金額2000万円の定期保険の月額保険料は、ある国内生保では5400円で、あるネット生保では2230円です。

なぜ、ネット生保の保険料がこんなに安いのかというと、保険料の内訳に理由があります。

私たちが支払う保険料は、純保険料と付加保険料の合計で決まります。 純保険料というのは、死亡・満期などの支払いに必要な保険料で、付加保険料とは、保険会社が事業を運営するために使われる保険料だと説明されています。

一般の保険会社の保険料とネット生保の保険料の大きな差の原因は、主に付加保険料の差です。ネット生保は、対面販売をしていないので、莫大な人件費を抑えることができますし、営業所の不動産費や携帯用の端末機器などといった経費もありません。付加保険料をおさえられる分、保険料を安くできるのです。

ネット、共済活用で貯蓄ができる家計に

生命保険文化センターの「平成28年度 生活保障に関する調査」で、私的準備として必要だと考える死亡保険金額を尋ねたところ、平均は、2066万円でした。しかし、対する加入割合は59.3%で、死亡保障が足りないと感じている人が6割にのぼります。そして、保険に加入できない理由は、「経済的余裕がないから」が48.2%でした。

ネット生保ならば、自分が必要だと思う保障金額を持つことができるでしょうし、同時に貯蓄をしていくこともできる場合が多いでしょう。

同じ条件の保険でも、ネット生保の間で、保険料の差がありますし、加入時の年齢や保険の条件によっては、共済が有利になる場合もあります。保険に入る場合には、条件を比較して、なるべく保険料の安い保険に入りましょう。

特に、死亡保障の保険は、「死亡」という明確な出来事に対しておカネが支払われるシンプルな契約内容なので、「保険料の安い保険がいい保険」です。生命保険は、掛け捨てを選ぶことを基本としましょう。必要な保障を買ううえで、保険料を大きく節約できるはずです。

家計で優先すべきは必要貯蓄率を達成することです。ネット生保や共済などを利用して、おカネの貯められる家計を作りましょう。もちろん、必要な貯蓄ができる家計であっても、保険の加入方法を見直すことで、より大きな余裕が生まれます。

岩城 みずほ ファイナンシャルプランナー・CFPⓇ

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いわき・みずほ / Mizuho Iwaki

特定非営利活動法人「みんなのお金のアドバイザー協会(FIWA)」副理事長。金融商品の販売によるコミッションを得ず、お客様の利益を最大限に、中立的な立場でのコンサルティングほか、講演、執筆を行っている。
慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年間活動後、会社員を経てFPとして独立。著書に増補改訂版『人生にお金はいくら必要か』(山崎元氏と共著・東洋経済新報社)、『やってはいけない!老後の資産運用』(ビジネス社)、『「保険でお金を増やす」はリスクがいっぱい』(日本経済新聞出版社)、『結局、老後2000万円問題ってどうなったんですか?』(サンマーク出版)ほか多数。HP

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