自らもカルヴァン派である佐藤氏は、「カルヴァン派の場合、神によって選ばれる人は生まれる前にあらかじめ定められている、と考える。本人の努力は一切関係ない」と指摘。「そうすると、試練にすごく強くなる。どんなにひどいことに遭っても、負けない。どうしてか。神様が与えた試練なので、最後に勝利すると決まっていると考える。そして、問題はどういう勝利の仕方なのか、と考える」と話した。
そして、トランプ大統領については「自分は神様に選ばれたときっと思っている」と分析した。
トランプ大統領自身も、自伝で「ねらいを高く定め、求めるものを手に入れるまで、押して押して押しまくる」と述べている。それでは、佐藤氏の言うように「神に選ばれた」と確信しているかもしれないトランプ大統領は何をするつもりなのか。
佐藤氏は、トランプ大統領が強い信仰に基づき、米国に逆らうイスラム国(IS)などイスラム過激派組織を地球上から徹底的に撲滅することを目指すとみている。
ただ、イスラム教もキリスト教もユダヤ教も神は一つしか存在しないという一神教だ。一神教同士が互いに「正義」を争ったら、大変な結果になるのは歴史が証明している。
トランプ大統領はネヘミヤか
新大統領を後押しする宗教家は今も後を絶たない。米ワシントンポスト紙の記事によると、トランプ大統領は就任式の朝、テキサス州ダラスにあるメガチャーチ(大規模教会)、ファーストバプテスト教会のロバート・ジェフレス師の説教を受けたという。
ジェフレス師はその説教の中で、トランプ大統領を、紀元前5世紀ごろに、廃墟となっていたエルサレムの城壁を再建したネヘミヤにたとえた。そして、壁を建設することに神は反対していないと説教した。さらに、当時ネヘミヤの邪魔をした敵対者に当たるのが、現在の主要メディアだと説き、「ネヘミヤは決して自らの批判者に妨害をさせることを許さなかった」と話した。
はたしてトランプ大統領はその説教どおり、どこまでも突き進むのだろうか。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら