燃費不正車「ekスペース」、改良後の評判は?

汚名返上を期す三菱自動車、工場稼働は回復

改良された「ekスペース」が12月21日に発売された(記者撮影)

「商品改良はありがたいが、目新しさに欠ける」

燃費データの不正で今年、国内の自動車業界に大きな衝撃を与えた三菱自動車は不正対象車種の一つ、トールワゴンの「ekスペース」を12月21日に商品改良して発売した。

「ekスペース」は「ekワゴン」と合わせて、不正発覚前は国内販売の約4割を占めていた主力車種。元々は2016年度上期に商品改良の予定だったが、不正発覚で下期にずれ込んだ。「不正車種」の汚名返上に向け、三菱自動車は大きな期待を寄せるが、販売現場からは冷やかな声も聞こえてくる。

「小幅改良」に販売店も冷ややか

首都圏の三菱自動車系販売店の営業担当者は商品改良した「ekスペース」について、「中身がどれだけ変わったかお客さんには分からないのではないか」と魅力不足を指摘する。この店では不正発覚後、新規顧客の来店数が半分近くにまで落ち込んでおり、今回の商品改良車への期待は高かった。年明けの新春セールのチラシにも商品改良車を掲載することにしたが、販売にどれだけ貢献するか懐疑的だ。

不正発覚後、燃費については下方修正された(記者撮影)

三菱自動車側は「大幅改良」と謳ったものの、今回の商品改良ではフロントデザインや内装の変更が中心だ。夜間走行時に自動でハイビームとロービームを切り替える機能を含む安全機能を充実したグレードを追加したり、後席の空気を循環させるリヤサーキュレーターに「ナノイー」機能を追加したりと、利便性や快適性といった商品性を引き上げようとはしているが、「小幅改良」の印象は否めない。

三菱自動車にとって、これまでの「売り」だった燃費を消費者に訴求できなくなったことの影響は大きい。不正発覚後、改めて示された燃費は「ekスペース」の最も良いモデルで、ガソリン1リットル当たり26.0キロメートルから22.0キロメートルに修正された。他のモデルでも7~17%下方修正。販売再開に当たっては、値引きはせずにカーナビなどの購入に使える10万円分のオプション券を顧客に提供してきた。

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