Twitterがメディア企業の関心を失ったワケ 「競争で負け組になっている」

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ツイッターがもたついている一方で、フェイスブックやインスタグラム、それにスナップチャットはパブリッシャーの関心を独占している。彼らのほうがオーディエンスが多く、視覚性に優れ、製品の広告効果が高いからだ。また、グーグルもパブリッシャーの注目を再び集めている。

このような注目度の変化は、ツイッターがモーメント機能やパブリッシュ機能を提供し、自社のプラットフォームをもっと活用するようにパブリッシャーに働きかけているなかで起こっている。ツイッターのライブ動画製品ペリスコープは、パブリッシャーから一時的に気に入られたものの、その後は競合するフェイスブックの動画製品の陰に隠れている。

ソーシャルメディア分析会社ソーシャルベイカーズによれば、フェイスブックのライブ動画の利用は伸びており、9月時点で大手パブリッシャーの51%が使用していた。この割合は、1月には10%だった。一方、ペリスコープの利用は同じ時期に14%から10%に落ち込んでいる。ただしフェイスブックは、少なくとも一部のパブリッシャーに多額の資金を提供して、ライブ動画を作成してもらっている。

「我々は視覚に訴えるストーリーへの取り組みを拡大している。ツイッターは判断を誤ったのだ」と、ボストングローブのカロリアン氏はいう。「すべてのプラットフォームのなかで、ツイッターは(動画に対する取り組みが)もっともうまくない。ツイッターは早くから、起こったばかりの出来事を話題にできる能力を活用していた。これはフェイスブックに対する競争上のアドバンテージだった。だが、フェイスブックのライブ動画の登場で状況は大きく変わったのだ」。

ツイッター擁護する媒体社も

もっとも、すべてのパブリッシャーがツイッターを見放したわけではない。現実はその反対だ。ブルームバーグ・メディアやCNNといった報道機関は、いまもさまざまな面でツイッターを重要な存在と考えている。ニュースを広めたり、取材したり、TVニュースを追いかけるオーディエンスにセカンドスクリーンでエンゲージしたりするためにだ。

BuzzFeedは、大統領選挙の夜にライブ放送を配信するためにツイッターを利用した。ブルームバーグ・メディアは、ツイッターから獲得する参照トラフィックが、フェイスブックからの参照トラフィックの最大40%になることがあるという。CNNは、「ツイッターをリアルタイムの取材用プラットフォームとみなしており、動画閲覧数やライブ動画を確認するためにツイッターに目を向けている」そうだ。「人々が何かについてはじめて耳にする場所がツイッターであることが多いことを我々は知っている」と、CNNでソーシャルニュース責任者を務めるサマンサ・バリー氏は語っている。

USAトゥデイネットワークは、いまもツイッターをもっとも重視している。アンプリファイを使って動画を配信し、そこから収益を上げているのだ。

「ツイッターでは、ほかのソーシャルメディアにはないやり方で動画から収益を簡単に上げることができる」と、USAトゥデイネットワークでソーシャルコンテンツ担当シニアディレクターを務めるジェイミー・モットラム氏はいう。「我々は自社のモバイル動画をツイートで配信するだけで、ツイッターと収益を分け合うことができる。フェイスブックのインスタント記事(Instant Articles)やスナップチャットのディスカバー(Discover)とは違い、自分たちで販売する必要はないのだ」。

Lucia Moses(原文 / 訳:ガリレオ)

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DIGIDAY[日本版]編集部

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