森トラ社長が語る、「東京が世界で勝つ」方法

「日本人はハード重視で、発信できていない」

女性トップの難しさについて「考えても意味がない」と語る伊達社長、ホテル事業に注力する方針だ
2020年の東京五輪に向けて、東京の街並みが大きく変わろうとしている。その一つが虎ノ門エリアだ。虎の門病院やホテルオークラの建て替え、虎ノ門ヒルズの新タワー建設も計画される。
不動産大手の森トラストも、最高級ホテルや分譲レジデンスが入る超高層オフィスビル「東京ワールドゲート ・虎ノ門トラストタワー」の工事に着手した。同社のかじ取りを担うのが、6月に父・森章氏の跡を引き継いだ伊達美和子社長。これまで東京に外資系高級ホテルの誘致を推し進めてきた伊達社長に、今後のホテル・オフィス需要の展望や、国際都市・東京を目指す上での課題を聞いた。

 

東京は世界でも非常に希有な都市

――東京ではデベロッパー各社が開発を加速しています。

この4年間、東京は五輪用施設以外の建物も含めて都市が進化していきます。後は中身の問題。ホテルも商業も、中身をどう進化させて世界のニーズをつかむか。日本人はハードを重視しがちで、立派な建物を造って終わってしまうところがあるので、建物ができることが終着点にならないようにしなければいけない。

「こんな街の楽しみ方がある」と付加価値を提案して、滞在者のニーズをつかんであげることが必要です。日本独特の文化や歴史的価値があるものをどう見せていくか。東京はただ古い街ではなくて、新しい建物や楽しいレストランも存在する、非常に稀有で面白い街だと思います。

観光客も24時間の中で色々な体験をしたいので、ずっと畳で正座していたいわけじゃない(笑)。和食も毎日は行きたくない。バランスを考えてあげないと滞在者は辛くなるんです。そうした課題をクリアすれば、ニューヨークやロンドンと戦えるだけのインフラを東京は持っています。

――虎ノ門の再開発計画で重視されたことは?

開発では、土地のポテンシャルをどう生かすかを考えます。港区はオフィスだけではなく生活者もいて、仕事をするエリア、遊ぶエリアなどが混在している。ニューヨークもそういう構成です。マンハッタンも働く場所だけでなく、高級住宅やホテル、商業もナイトライフもある。

虎ノ門は大きな街区がさほど開発されないまま残っていたので、緑豊かでリラックスできる環境が整っている。だからレストランは全部、テラスがある造りを徹底的に意識しています。

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