森トラ社長が語る、「東京が世界で勝つ」方法 「日本人はハード重視で、発信できていない」
港区では分譲住宅が外国人に非常に人気ですが、彼らが欲しいと思う広さや仕様の物件が東京にはないという声が多く、より高いクオリティが求められていました。通常の分譲計画の中では難しいですが、今回はビルの最上階にレジデンス(住居)を入れることで実現しました。
最高級ホテルのサービスが受けられて、一部屋が広い。そういったセカンドハウスを世界中の都市に持ちたいという人はいるので、その都市に東京が選ばれて欲しいと思っています。
――2018年以降、ビルが大量供給され、テナント争奪戦の激化が懸念されています。
一定の投資をし続けることがセオリーだと思います。いい商品、新しい商品に入れ替えていくことを過去10年やり続けてきました。
今後10年も、虎ノ門、赤坂など(の計画)が投入されますが、テナントが100%埋まらないと企業が倒産してしまう、というほどのことではない。
不動産に賞味期限はないので、時間をかけて投資し、その建物が50年ぐらいは使われる前提でどう収益を生むかを考えることが重要です。過去に持っているものを含めて収益を生み出しながら、いい場所にニーズがある商品を正しい価格で作る、この繰り返しだと思っています。
ロケーションがとにかく大事
――五輪後のホテル需要はどう見ていますか?
観光客数は東京だけでなく、地方も伸び始めています。ある程度まで増えて、その後たとえ減ったとしても、極端にニーズが減らないエリアをつねに意識しています。ホテルがもし過剰になったら、最終的にはロケーションの勝負です。
ロケーションが悪い場合は、(民泊最大手の)Airbnbが一番の競合になる。Airbnbと普通のホテルが価格競争すれば、ホテルはコストが掛かっているので、勝てるはずがない。一番よくないのは、ロケーションが中途半端で、高級でもなく、ビジネスホテルのような宿泊特化型でもないホテルです。
うちのホテルは基本的に高級路線ですし、つねにロケーションを考えてブレた立地には手を出さない。Airbnbは競合とは思っていないですね。
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