12月期決算会社「高配当利回り」ランキング キヤノン2位、6%台でトップはあの会社

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2016年の日経平均株価は年初から下げたが、トランプラリーでこのところ上昇基調だ(撮影:尾形文繁)

日経平均株価は「トランプラリー」により、終値ベースで年初来高値を更新してきた。一般的に株式相場は年末にかけて上昇していく傾向があり、これを株式用語で「掉尾(とうび)の一振」と呼ぶ。

なぜ年末は高くなるのか。投資信託などを運用しているファンドマネージャーの成績は、年末時点を区切りとして判断されることが多く、年末の株価が高いと都合がよい。そのため多くの機関投資家が一斉に買い上げることになる。いわば見せかけの株高のため、こうした現象は「お化粧買い」とも呼ばれる。多くの個人投資家にとっても、理由は如何にあれ、株価が上昇することは悪い話ではない。裏事情を知ったうえで上昇トレンドに乗るのも一法だろう。

さらに12月末といえば、配当取りの季節でもある。今年の12月決算企業の年末配当を受け取ることができる権利付き最終日は原則12月27日(企業によって異なる場合もある)。この日に取引が終了するまで株式を保有していれば配当を受け取る権利を得られる。一足先のお年玉感覚で、値上がり益と配当取りをダブルで狙う手もある。

配当利回り6%台の銘柄も

12月決算企業を年間配当利回りが高い順に上位100社をピックアップすると、首位で6%台、48位までが3%を超えた。ただ高利回り狙いで注意すべきは、業績が悪い銘柄があることだ。利回りが高いということは、配当額に対してそれだけ株価が低いことを意味している。足元で業績が崩れてきて株価が下がり、結果として配当利回りが高くなっている場合がある。業績悪化が一時的であればさほど心配する必要はないが、続くようであれば減配する可能性もある。そうしたリスクも踏まえたうえでの投資判断が必要とされる。

首位になったのは大塚家具で利回りは6.30%。前期に打ったセールの反動減で今期の営業損失は39億円まで膨らむ予想。ただ有利子負債はゼロと財務体質は盤石。さらに「お家騒動」で株主に迷惑をかけたことから高配当をしばらく続ける可能性は高い。

2位は国際優良銘柄のキヤノンで、利回りは4.56%に達している。これは今期に円高が進んだことで大幅な減益となるのに、1株当たり配当は前期と同額を維持するため。予想1株益のほぼ全額を配当に回す大盤振る舞いとなる。予想営業利益は前期比3割以上の減少だが、水準は2350億円とまだ高い。

9位の光ビジネスフォームは業績堅調で、利回りも高い。主に金融機関向けのデータプリントが伸びる見通し。12位のCDSは企業の技術仕様書の作成を手掛ける。ロボットなどの新分野の顧客が増加し会社営業利益予想10億3100万円に対し、東洋経済では12億円を予想している。

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