「バイラルメディア」のバブルは弾けたのか 関心を失うメディアバイヤーの本心
バイラルパブリッシャーの勢いに陰りが見えてきた。
バイラルノバやディストラクティファイをはじめとするバイラルパブリッシャーは、話題にしたくなるコンテンツをフェイスブックでシェアすることで、大規模なオーディエンスを築いた。だが、メディアバイヤーたちが米DIGIDAYに語ったところによると、これらのサイトはプラットフォームへの依存によって、フェイスブックのアルゴリズム変更や不安定なトラフィックといった問題にさらされたままであり、そのため彼ら(メディアバイヤー)の関心は薄らいでしまったという。
また、一部のバイラルパブリッシャーはアドフラウド(広告詐欺)とビューアビリティ(可視性)の問題を克服できていないと、とある消息筋は語る。サードパーティーのデータによると、トラフィックが減少したパブリッシャーもあるようだ。
アップワージーという先駆者
「以前と比べると、バイヤーからの注目は減り、出稿の候補対象となることも少なくなった。その理由のひとつとして、バイラルパブリッシャーの流行は一時的なものであり、そのバブルが弾けたことが挙げられる」と、デジタルエージェンシーのオールマイティーで、最高イノベーション責任者(CINO)を務めるロブ・グリフィン氏は語る。
クリックを誘う見出しと、感情に訴える内容を利用することで、バイラルパブリッシャーの先駆者たるアップワージーは急成長を遂げた。インターネット調査企業のクアントキャストによると、アップワージーは2013年末まで1カ月あたり4500万~8500万人のユニークビジターを集めていたという。