韓国大揺れ、「朴大統領も共謀関係にあった!」 検察が大統領のチェ疑惑に対する関与に言及
韓国検察は11月20日、朴槿恵大統領の長年の友人である崔順実(チェ・スンシル)氏を中心とする事件に、朴大統領が共謀した疑いがあると発表した。韓国社会を揺るがしている崔氏の疑惑だが、これに大統領自身が共謀したと検察が発表したことで、国民の反発がさらに高まりそうだ。
朴大統領が共謀したとされる容疑は2つ。1つめが崔氏が関与する2つの財団に韓国内の大企業から744億ウォン(約70億円)を集めて基金を組成したことに朴大統領が関与していたこと、そして2つめが、公務上の秘密が記された大統領府や政府の文献を崔氏に渡していたことに、朴大統領が重要な役割を果たしていたことだ。
韓国検察は20日、崔氏を上記の容疑で起訴した。また、2つの財団に対して出資を実質的に強要した容疑で大統領府の安鍾範(アン・ジョンボム)前政策調整首席秘書官を、崔氏に重要な文献・情報などを渡した容疑でチョン・ホソン前秘書官らを起訴している。
2人は朴大統領の側近中の側近とされ、検察の捜査に対し容疑の経緯を詳細に述べたものと思われる。そのため、朴大統領の共謀容疑の信憑性が固まったと判断したのだろう。
辞任するつもりはなさそう
憲法の規定上、大統領は任期中に刑事訴追を受けることはないが、今月に入り首都ソウルを中心に朴大統領の辞任を求める抗議集会が拡大している。11月18日に韓国ギャラップが発表した世論調査では、大統領が「職務をきちんとこなしていない」(否定率)が92%と発表。「きちんとやっている」との回答はわずか5%という、史上最低のレベルに達している。
韓国国会は17日、政府から独立して疑惑を捜査する特別検察官の設置を定めた特別方案を賛成多数で可決した。これで、検察とは別に野党側が選んだ特別検察官が大統領の疑惑に関する捜査を行うことができる。一方で、朴大統領は検察からの聴取を拒否。同時に、別の不正事件への徹底捜査を求めたり、日本で開催予定の日中韓首脳会談への出席も予定している。
政界やメディア、国民からの辞任要求は高まる一方だが、朴大統領に辞任するような雰囲気はない。1年強が残された任期切れまで、そのまま強行突破しようという意思も垣間見える。
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