パナソニック株主、経営陣にぶつけた不満 定時株主総会、業績悪化や無配転落の責任問う

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――テレビパネル事業について、一昨年前の株主総会で、当時の津賀専務は液晶とプラズマの棲み分けは可能であり、尼崎、姫路はフル稼働、すなわち過剰投資ではないと回答した。ただ報道によると、その後、役員会で尼崎の第3工場の停止を進言されたということだが、考えが変わったのか。どういうことなのか。

津賀社長 当時の株主総会で、私自身は嘘は申していません。当時、プラズマはフル生産状況にありました。姫路工場も液晶テレビの増産ということで、フル稼働状況でした。プラズマと液晶というのは、デバイスの特徴が全く違うので、事業として棲み分けできると考えていました。

しかし、同時にテレビという非常に重要な商品を、プラズマがどう、液晶がどうという議論だけで、将来継続できない事態は避けなければならないと考え、液晶の大型テレビの開発に踏み切りました。

そして、テレビの販売状況、価格下落のトレンドを観察する中で、やはりプラズマの大きな生産は望めない。というのも、当時プラズマは全体の60%の機種が、作れば作るほど赤字が出る状況でした。そういう別の判断に立って、早期の生産縮小を決めた次第です。断片的な発言からは矛盾しているように感じるかもしれませんが、どうすればお客様の役に立ち、事業赤字を縮小できるか、真摯に考えてきたつもりです。

「相談役を廃止してはどうか」

――今回の役員の増員について聞きたい。シャープは赤字の責任をとって役員数を減らした。御社はこれだけの赤字なのに1名増員した。相談役は廃止してはどうか。

中川能享常務 相談役については、必要に応じて、社内、社外の活動に関して、大所高所にアドバイスいただくということですが、直接的に経営に関与することはいっさいございません。また特別顧問は対外活動を通じて支援いただくということで、ときには従業員への指導教育もお願いすることもあかると思います。手当等については、当初の内規に従いまして、業績を踏まえ、外部との比較をしながら、適切に処理したいと思っています。

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