パナソニック株主、経営陣にぶつけた不満 定時株主総会、業績悪化や無配転落の責任問う
6月26日、雨が降りしきる中、大阪城ホールには約4500人もの株主が集まった。パナソニックの定時株主総会の冒頭で津賀一宏社長は、2期連続の巨額最終赤字について陳謝。続いて今2013年度から開始した新中期経営計画の内容についてプレゼンし、脱自前主義による赤字事業の止血、自動車や住宅など成長分野の強化の方針を説明した。
続いて行われた株主との質疑応答では、業績悪化、無配転落などについて、経営陣の責任を問う声が相次いだ。なお、取締役17人選任の件などの議案は承認された。
株主からの主な質疑応答は以下の通り。
「株主総会を愚弄していないか」
――昨年の株主総会で、大坪文雄・前社長は「必ず今年はV字回復する」と胸を張って言った。その後、津賀社長が前期約7500億円の最終赤字になると業績の下方修正をした。これは株主総会を愚弄していないか。大坪前社長が今回特別顧問に就任されるというのは、ワケがわからない。経営責任をどうつけるのか。
津賀社長 経営はチームでやっています。その結果の責任を誰が取るのかは、明確にしなければなりません。会長、社長、役員の責任は重大と認識しています。
13年度を迎えるにあたって、役員全体の約30%に当たる14名の役員が退任しました。また会長、社長の報酬を昨年に比べ50%減額、副社長以下は20%の減額を実施しました。さまざまな責任の取り方をわれわれは実施しており、中期計画の方針が立ったところで、会長の大坪が辞任を表明しました。
残された私の経営責任の取り方は、業績を回復し、復配を遂げ、中期計画を必達し、2018年の創業100周年に向け、社会に役立つ、従業員を雇用できる会社に回復させていくことだと考えています。
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