安倍政権の正体 ー秘められた本心と人脈ー 出そろった安倍流「3本の矢」の実力は?

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扱いが難しいのは歴史問題

安全運転を心掛ける安倍政権だが、安倍首相の個人的信条のみならず、支持者との兼ね合いもあって扱いが難しいのは歴史問題だ。

日本のアジア諸国への侵略を認めた「村山談話」(1995年)の撤回など、これまでの日本政府の立場を大きく修正する行動に踏み込めば、米国も安倍政権に対して厳しい態度を取ることになりかねない。「米国の対日政策担当者からは、アベは米国に迷惑という意味で、“右のハトヤマ”だ、との評価が聞かれる」(日米関係に詳しい研究者)。

7月21日投開票の参院選の公示まで、2週間を切った。自民の圧勝はほぼ確実だが、その後には3年間にわたって選挙がない可能性が高い。選挙前に抑えられてきた主張が党内から噴出してきたとき、これまでのような「いいとこ取り」が続けられるか。安倍政権の実力のほどはそのときに明らかになる。

(週刊東洋経済2013年6月29号より)

この記事は今週発売号のカバーストーリー「安倍政権の正体」の導入部です。甘利明・経済再生相、浜田宏一・内閣参与などのインタビューや、参院選後のアベノミクスを占う3大シナリオ、安倍政権を支えるメル友人脈など、さまざまな角度から安倍政権に切り込みました。投資にもビジネスにも使えるインテリジェンスが満載です。
週刊東洋経済編集部
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