「りゅうちぇる&GENKING」は、欧米にもいる! ジェンダーレス男子とのブランドコラボ活況

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「たくさんの才能ある素晴らしい人々がメイクアップスキルを認められ、インパクトのあるコラボでブランド提携を大成功に導いた。メイクは女子だけのものじゃなく、みんなのためのもの。そうブランドが気づいたんだと思う」と、同氏は言う。

Full Face of HIGH END First Impressions | Trying New Makeup

チャンネル登録者8万6000人を抱える17歳のボール氏は、最近、芸能事務所のグリームフューチャーズと契約した。英国トップクラスのインフルエンサー、ゾーラやジム・チャップマンが所属する事務所だ。ボール氏はすでに、セフォラなどのブランドと、YouTube、インスタグラム、スナップチャット上で多数のコラボレーションを行っている。

もうひとりのインフルエンサー、マーク・ザパンタ氏は、「美容業界での男性インフルエンサーの役割は急速に劇的に拡大していて、業界内での競争も激しくなっている。ソーシャルメディアで男子のメイク姿は珍しくて目立つので、みんなが注目するようになってきたんだと思う」と述べている。同氏は大学生で、ここ2年間動画の制作を続けている。

「賢い一手」

グリームフューチャーズの最高経営責任者、ドミニク・スメイルズ氏は、ボール氏やサパンタ氏のような中性的な若いインフルエンサーは、競争の激しい美容業界で抜きんでる存在として注目に値すると話す。「彼らのオーディエンスは拡大中で、エンゲージメントも活発だ。(カバーガールの男子起用は)賢い一手で、業界中が大いに注目している。他のブランドも追随するだろう」。

Z世代と呼ばれるミレニアル後の世代に、美容業界の多くのマーケターが 注目し、予算をつぎ込んでいる。この層は、かつてないほどジェンダーに関する考え方が柔軟だ。81%が「昔と違ってジェンダーはその人を規定しない」と 回答し、「”they”などジェンダーを特定しない人称代名詞を(heやsheの代わりに)使う人を知っている」と回答した人は56%に上る。

カバーガールの発表以前にも、ロレアル・パリが英国ブロガー、プラスティックボーイことゲイリー・トンプソン氏を「トゥルーマッチ(TrueMatch)」ファンデーションの キャンペーンに起用している。ベネフィット、セフォラ、タルト、メイベリンなどのブランドも、ソーシャルメディア内外で、男性ブロガーと積極的に提携を行ってきた。

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